エース交易の件については、当ブログの101日の記事1023日の記事及び119日の記事で紹介させていただきましたが、ここに来て、ドラスティックな動きがありました。

同社の平成241116日付「取締役の辞任及び代表取締役の異動に関するお知らせ」で、(大株主から解任を求められていた)日本人取締役3名が取締役を辞任したことが発表されています。辞任理由としては、「当社の経営の安定を鑑み辞任する意向を示したものであります。」とのことです。

どのように評価したらいいのかよくわかりませんが(株主総会を開催する前から勝負ありの状態であったのか、それとも一連のゴタゴタに嫌気がさしたのかetc.)、いずれにしても、大株主が招集を求めていた株主総会は、(解任を求めていた取締役が辞任してしまったため)開催されずに終わりそうです。

これで、この件の幕引きとなるでしょうか…

このケースでは、東京地裁判決東京高裁(知財高裁)判決の結論が分かれ(現在、最高裁に上告中)、マスコミ等でかなり話題になりましたが、私も少し考えたことがありますので、このブログに書いてみたいと思います。

東京地裁判決と東京高裁判決で、判断が分かれたのは、DeNAの釣りゲームの「魚の引き寄せ画面」が、先行するグリーの釣りゲームの「魚の引き寄せ画面」を翻案(ほんあん)したものであり、グリーの著作権及び同一性保持権を侵害していないか?という争点についてです(引き寄せ画面については、1審判決から引用した下の画面をご参照ください。なお、原告作品とはグリーの作品、被告作品とはDeNAの作品のことを言います。)。

グリー 判例


ここで「翻案」(ほんあん)とは、知財高裁判決の言葉を借りると、
既存の著作物に依拠し、かつ、その表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ、具体的表現に修正、増減、変更等を加えて、新たに思想又は感情を創作的に表現することにより、これに接する者が毀損の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することのできる別の著作物を創作する行為

のことを言います。

そして、また知財高裁の言葉を借りると、

思想、感情若しくはアイデア、事実若しくは事件など表現それ自体でない部分又は表現上の創造性がない部分において既存の著作物と同一性を有するにすぎない著作物を創作する行為は、既存の著作物の翻案に当たらない(最高裁平成11年(受)第922号同13628日第一小法廷判決・民集554837頁参照)。

ということになります。

ここでの論点は2つ。

① DeNAの「魚の引き寄せ画面」とグリーの「魚の引き寄せ画面」の共通する部分は、アイデアの部分にあるのか?それとも表現の部分にあるのか? (なぜなら、著作権法の保護対象は、表現であり、アイデアは保護されないから)

② (上記①で表現の部分にあるとして)DeNAの「魚の引き寄せ画面」とグリーの「魚の引き寄せ画面」の共通する部分は、表現上の創造性が無い部分にあるのか?(なぜなら、著作権の保護対象は、単なる表現ではなく、創造的な表現であるから)

という点です。

そして、判決では、色々な要素が比較されていますが、最も重要だと思えるのは、「水中に三重の同心円を表示する」という点であると考えられます。

続きを読む

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本文とは関係ありませんが、現在建て替え中の歌舞伎座です。
一面ブルーシートに覆われているので、全貌はまだ明らかになりませんが、
足場の向こうに、新歌舞伎座を少し垣間見ることができました。


1.最近、よく借地人の方から、「家を修理したいのですが、これは『修繕』でしょうか?それとも『増改築』でしょうか?」という質問を受けます。

これは、実はシビアな問題です。

本来、借地人は、土地を借りているだけですから、地主から借地上の建物の増改築についてつべこべ言われる筋合いはありません。自由に借地上の建物の増改築ができるはずです。

しかし、我が国の旧借地法・現借地借家法は、借地人に有利にできていて、(少し乱暴な言い方ですが)借地上に建物がある限り、地主側から契約を終了させることが難しいという事情がありました。

そこで、地主側の防衛策として、我が国の借地契約の殆どには、借地人が借地上の建物の増改築をすることを禁止する条項(増改築禁止条項)が入っています。増改築禁止条項は解除条項にリンクづけられていますので、これに違反すれば、最悪の場合、賃貸借契約を解除されるおそれがあります。

しかし、さすがに、借地上の建物の修繕まで禁止する賃貸借契約は見たことがありません。おそらく、そこまではやり過ぎなのでしょう。

したがって、「修繕」か? 「増改築」か? という質問は、一般に許されている「修繕」に該当するのか、それとも、(事前に地主の許可をとらなければ)借地契約を解除される可能性がある「増改築」に該当するのか?という質問なわけです。

そして、さらに捻りがあります。

借地借家法は、借地契約に増改築禁止条項があっても、借地人側に増改築を行う必要性等があれば、裁判所が賃貸人に代わって増改築を許可する借地非訟制度を設けています(借地借家法第17条第2項・第18条第1項)。

したがって、この「修繕」か? 「増改築」か?という問題は、借地人が自由にできる「修繕」なのか?それとも、裁判所に借地非訟を申立てなければならない「増改築」か?という問題なのです。続きを読む


エース交易の件については、当ブログの101日の記事及び1023日の記事で紹介させていただきましたが、112日にエース交易のIRで「臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ」が発表されていました(フォローが遅くなって失礼しました。)。

内容としては、

創業者の大株主から請求のあった会社法第297条第1項に基づく株主総会招集請求に応じて、平成2412月下旬から平成2518日までの間に、臨時株主総会を招集すること及びこの臨時株主総会で議決権を行使できる株主を確定するため、平成241122日を基準日とすることが、取締役会で決議されたというものです。

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23日の記事に記載させていただきましたが、創業者の大株主側は、海外の投資ファンドとの資本・業務提携交渉に消極的であった日本人の3人の取締役の解任と、その後任の取締役の選任を求めて、今回、株主総会の招集を請求していますが、上記の「お知らせ」では、取締役会の見解として、

「請求者からの臨時株主総会の招集請求の理由に関して、当社におきましては、全取締役が一致団結して経営に取り組んでおり、会社の存続を懸念するような問題は存在しておりません。
 当社の取締役会の運営方法及び開示に係る混乱については、平成24924日に「取締役会による合意及び当社持株会社制への移行中止、商号変更の中止並びに代表取締役の選任について」で開示いたしましたとおり、当社取締役会が全会一致で合意に達し、解決済みであります。」

と述べていることが注目されます。ポイントは、取締役の中には投資ファンドT側に近いとされる外国人取締役3名も含まれており、この外国人取締役の動向が気になるのですが、この文面を読む限り、創業者vs(外国人取締役も含む)取締役会という構図になっているようですね。(もちろん本当のところはわかりません。)

今後、どのような展開をたどるのか予想がつきませんが、創業者側に議案を通すような次の一手があるのか否かというところが注目ポイントであると思います。

私は、経済的に立ち行かなくなった土地区画整理組合の代理人として、地方公共団体(市町村)に助成をお願いしたり、金融機関に債権放棄をお願いしたりする仕事をよくやらせていただいております。

その際、地方公共団体からよく言われることが、「組合に助成(補助金)を支出すると、市長が住民訴訟で訴えられて、多額の損害賠償金を負わなければならなくなるから、助成できない。」というものです。

このような発言の背景には、地方公共団体が、組合救済のために助成したところ、(市政の動きに敏感な)市民から市長等を被告として住民訴訟が提起されることが多くなったことが挙げられます(確度の高い統計資料を有している訳ではありませんが、私の実感としてそう感じます。)。
誰でも、裁判で被告にされて、損害賠償を請求されるのは気持ちが良いことではありませんので、このような住民訴訟の頻発という現象を受けて、地方公共団体が組合の助成に消極的になっている現在の傾向には、やむを得ない面もあるでしょう。

しかし、組合救済のために助成(補助金の支出)したからといって、本当に住民訴訟で負けて、市長等が損害賠償を負わなければならないのでしょうか?
答えは、No です。
もちろん、絶対に、というわけではありませんが、今のところ、組合に対する金銭的な補助金の支出が違法と判断されたケースを私は知りません。

個々のケースを説明すると長くなりますので、基本的な考え方を説明しましょう。

まず、地方公共団体は、「その公益上必要がある場合」に、寄附又は補助をすることができますが(地方自治法第232条の2)、何が「公益上必要か」否かについては、様々な行政目的を斟酌した政策的な考慮が求められるため、各公共団体の判断によるべきであり、その判断に特に不合理又は不公正な点のない限りこれを尊重すべきと考えられています。そのため、「公益上必要がある場合」の要件に該当するかどうかの判断については、地方公共団体の長等に権限付与されており、その権限行使に逸脱、濫用がない限り、適法と解されているのです(判例・通説)。

他方、おそらく住民訴訟を提起する市民側は、組合施行の土地区画整理事業は、施行地区内の地権者が、農地等を宅地に変えて、土地の値上がり益を享受しようとする事業というようなイメージでいるのかな?と思いますが、法律上はそうではなく、(確かに、「宅地利用の増進」という地権者側の利益もありますが、それ以外に)、道路、公園、上下水道等の公共施設の整備改善や健全な市街地の造成を図るといった公的な目的を有している事業なのです(土地区画整理法第1条、第2条参照)。

この点で、忘れてはならないのが、我が国では、市街地の造成等の街づくりを行う場合、地方公共団体が直接行うと反対住民等の矢面に立ち、事業がなかなか進まないため、地域住民に土地区画整理組合を設立させて、土地区画整理事業を行わせる場合が多いということです。その場合、(今は少なくなりましたが)市町村の職員が組合事務局に派遣されて、事業が進められることが多かったため、実質的には、市町村施行と変わらないわけです。このような市町村が主導し、強く関与している組合については、一層強い公的な目的を有しているということができるでしょう。

このことを更に法律的に説明すると、土地区画整理組合には公共性があるからこそ、その施行地区内に土地を有する地権者は、たとえ事業に反対していたとしても、自動的に組合員とされ(土地区画整理法第25条第1項)、土地区画整理事業のために、土地の減歩を強制される等の財産権の制限を受けることになりますし、また、土地区画整理組合の設立には都道府県知事の認可が必要とされるとともに(同法第14条)、都道府県知事に監督権が認められ(同法第125条)、さらに、都道府県及び市町村が、組合に技術的援助をするものとされているのです(同法第123条第1項)

実は、国土交通省は、バブル経済崩壊後の地価の下落の影響で経済的に破綻する土地区画整理組合が増加している状況を受け、破綻組合に対する地方公共団体の技術的助言のあり方を整理するために、平成18628日付「組合施行による土地区画整理事業及び市街地開発事業の経営健全化に向けた対応方策について(技術的助言)」を公表しています。
この組合経営ガイドラインでは、組合の経営再建の基本的な考え方として、「土地区画整理事業は極めて公共性の高いものであり、また施行地区内の地権者の権利関係を不安定にすることは避けなければならないため、土地区画整理事業を中途で頓挫させるわけにはいかず、できる限りの手段を講じ、事業の完遂を図るべきである。」とし、①組合側の自助努力策として再減歩・賦課金等が、②地方公共団体の支援策として助成等が、③債権者による支援として特定調停等による支援等が、それぞれ紹介され、さらに、「土地区画整理事業は、その性質からも、事業の完成を目指し再建を図ることが望ましい。このため、組合自らが事業を継続することが困難となった場合に、土地区画整理法第128条の規定に基づき、第三者が事業を引き継ぎ事業を完了させることも考えられる。事業を引き継ぐ主体としては、地方公共団体や地権者等が出資する区画整理会社が想定される。」として、地方公共団体の『事業の引継ぎ』にまで言及しているのです。

以上から明らかなとおり、土地区画整理組合は、法律上公的な事業を行っている公的な存在であり、組合が経済的破綻の危機に瀕しているときには、むしろ地方公共団体が救済することが期待されているのであって、公益上の必要性(地方自治法第232条の2)の該当性判断については、まず問題ないように思います。

土地区画整理組合を救済する必要性は、このような抽象的な必要性にとどまりません。
仮に土地区画整理組合を救済しないとすると、施行地区内の地域の発展の停滞・荒廃化を招きますし、いずれ事業は事実上停止状態に追い込まれ、いつまでも土地の形状と登記が一致しない状態が続き、その結果、施行地区内の土地の流通も制限され、土地利用が進まず、ますます地域が荒廃する可能性があります。

さらに仮換地や保留地購入者の不満は、監督権者であり、かつ技術的助言をしていた地方公共団体に向かうことが予想されるのです。このようなことは結局、地方公共団体に対する不信感の蔓延につながり、地方公共団体の業務に対し直接又は間接的に悪影響を及ぼすと考えられます。

それに対して、土地区画整理組合を救済する場合のメリットは、仮に、地方公共団体が組合を救済し、土地区画整理事業が完成した場合、地域に良好な住宅地ができることになるため、人口が増え、人の活動が活発化し、それに伴い、住民税、固定資産税・都市計画税等の税収が増えることにもつながります。

以上のとおり、救済しないことのデメリット、救済することのメリットを見ても、公的目的を有する土地区画整理組合を救済し、そのことにより、公的な性質を有する土地区画整理事業を完成させることが、地方自治法232条の2に定める公益上の必要性を判断するうえで、著しく不合理などと解させる余地はかなり少ないということが言えるでしょう。

ただ、一点付け足すと、組合の自助努力も必要だということは強調したいと思います。
これは、単に行政のみが負担し、組合員側が何もしないということになると、(事業による土地の価値の増加という側面はあるため)補助金の支出が、施行地区内の市民を過度に優遇する結果になる場合があるからです。
しかし、私のような弁護士のところまで持ち込まれる案件は、相当程度、組合の財産状況が悪化し、事態が深刻化しているのが通常で、その反面として、組合員側も何か対策はないかを検討し、再減歩や賦課金による自助努力を行ってるところがほとんどです。つまり、市町村が助成しても、一部の組合員の利益になるなどということは、起きない場合が殆どです。

もっとも、実際の実務では、地方公共団体側もこの辺の事情はわかっていて、本音は、地方公共団体自体が財政が苦しいから助成できないが、それを正面からは言えないため、住民訴訟のことを理由にすることが多いようです。

複雑ですね。


本

作家橘玲(たちばな あきら)氏の最新作『臆病者のための裁判入門』(文春新書)を読んでみました。橘玲氏といえば、近時、『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』とか『(日本人)』などの話題作を世に出した人気作家です。さすがに、この本も、我々の常識を覆すような情報が満載されており、弁護士である自分自身が読んでもとても面白かったです。以下、3点ほど感想を書いてみたいと思います。

1. この本の前半部分は、橘玲氏が、外国人の友人の損保会社に対する少額の損害賠償請求訴訟等に、補佐人等として関与した体験をまとめたものです。簡易裁判所の民事調停が役に立たなかったり、訴訟(裁判)提起にあたり簡易裁判所と地方裁判所をたらい回しにされたり、地方裁判所で当事者が争点としていない点について不意打ち的な判決を受けたりと、様々な気の毒な体験をしますが、これらの部分については、弁護士である私にとっては、「さもありなん。」という感じでした。しかし、裁判の経験のない人にとっては、とてもリアルで面白いでしょう。

2. この本の冒頭に出てくる『本人訴訟』のデータには驚きました。弁護士が代理人に付かずに当事者本人が訴訟を遂行する訴訟のことを『本人訴訟』といいますが、昨年終結した事件のデータで、地方裁判所の通常事件の30%しか原告・被告双方に弁護士の代理人が付いた事件がなく、あとの70%は、原告・被告のいずれか又は双方に弁護士が付いていない本人訴訟とのことです。これが簡易裁判所になると、全体の97%超の事件で、原告又は被告のいずれかが本人であり、60%近くが原告・被告双方とも本人。さらに、簡易裁判所で行われている少額訴訟手続の97%が原告・被告双方とも本人訴訟であるといいます。業界では、今「弁護士の数が増えて仕事が無くなった」などと言われているのですが、実は、実は、司法の世界には、弁護士未踏の広大な領域があることになります(ただ、この分野を仕事に結び付けることはとても難しい…)。

3. この本の後半部分には、何故、弁護士代理人を付けるような裁判があまり利用されていないのか?という疑問に対する答え(もしくはヒント)が書かれています。それは、

① 米国におけるディスカバリーのような制度がなく、当事者に事実調査の方法がない(真実追求に対する当事者の満足が得られない)

② 強制執行制度が機能しておらず、判決を得ても、相手方が財産の名義を変えてしまうような不誠実な人であると、「判決はケツ拭く紙ほどにも役に立たない」と言われてしまう(判決を得ても実効性がない)

③ 弁護士と依頼人とのマッチングができていない(これは、弁護士法により弁護士紹介業が禁止されていることが大きいと思います。)

というような分析がなされています(もちろん、この本自体は、このような疑問に直接答える形をとっていないので、あくまでも私がそのように読んだということです。)。

これらの問題点については、既に議論されているところだと思いますが、至極もっともな意見であるように思いますので、民事訴訟法学者には大いに研究してほしい分野ですし、我々も声を大にして改正を求めていかなければならないと思っています。

以上


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ウイズダム法律事務所では、週末にかけて、中央区、千代田区及び港区の一定の会社様にダイレクトメールを発送させていただきましたので、それをご覧になられて、このブログにたどりついた方々もいるかもしれません。そこで、事務所のアピールもかねて、ウイズダム法律事務所に依頼するとどうなるのか?ということを書かせていただきたいと思います。

1.高品質です。

 ウイズダム法律事務所のポリシーとして、ウイズダム法律事務所のプロダクト(訴状、準備書面等の裁判所に提出する書面・顧客ごとのカスタマイズが必要な契約書・法律上の論点をリサーチして報告する意見書・相手方に出す通知書などの内容証明等々)は、高品質です。法律事務所として一番拘りのある部分であり、他の法律事務所には負けません。

2.裁判所まわりの仕事に精通しています。

 一般に企業法務を取り扱っている大手の法律事務所では、M&A取引、ファイナンス取引、コンプライアンス等の専門化が進んでいる反面、普段、裁判所に行くことのない弁護士が沢山います。
 しかし、法律上の争いは最終的には裁判所で決められますので、普段から裁判所の実務・裁判官の感覚を知りうる立場にないと弁護士の価値は半減するように思います。
 この点、ウイズダムの弁護士は毎日のように裁判所に行って、裁判官等と接しています。個々の弁護士がそれぞれの専門性を磨きながらも、裁判所まわりの仕事に精通していることがウイズダム法律事務所の強みです。

3.実務に即した実践的な弁護士意見を聞くことができます。

 大手の事務所では、事務所としてリスクを取ることが難しいため、新しい分野などについて意見書を依頼しても、いわゆるConservative(保守的な)な内容のものしか出てこないときがあります。
 しかし、ウイズダム法律事務所では、比較的小規模の事務所ということもあり、思い切った意見書を書くことが可能です。
 分析を依頼されたスキーム等が「違法」という結論にならざるを得ない場合でも、どう変更すれば適法になるのか、どうすれば問題のないスキームになるのかを考えます。

4.レスポンスが直ぐに返ってきます。

 弁護士に対する不満で一番多いのが、「なかなか連絡がとれない」ことです。
 しかし、ウイズダム法律事務所の弁護士は、とてもレスポンスが早い。
 メールをすると、その日のうちに必ず何らかの返事がありますし、仕事も可能な限り早く仕上げます。

5.直ぐに会議が入れられます。

 大手の事務所では、1度の会議に多数の先生方が出席することがあるため、予定を合わせるのが大変です。なかなか会議日程が決まらないことがあります。
 しかし、ウイズダム法律事務所では、迅速に会議日程を入れて対応します。クライアント側の出席者が多いときなど、クライアントの会社で会議を行うことも多いです。

6.行動力があります。

 ウイズダム法律事務所の弁護士は若くて、みな行動力があります。
 緊急の仕事があれば、徹夜で仕上げますし、仕事があれば、日本中どこにでも行きます。

7.フレンドリーです。

 ウイズダム法律事務所は、敷居の高い法律事務所ではありません。
 所属弁護士は、個性派ですが、みなフレンドリーです。
 クライアントの悩みを親身に解決します。

 なお、ウイズダム法律事務所では、企業法務を中心に扱っておりますので、どうしてもこのようなテーマで何か書こうとすると、(同じく企業法務を取り扱っている)大手法律事務所との比較が中心になりますが、これは大手法律事務所の価値や意義を否定するものではありませんので、念のため。
 ただ、大手法律事務所には手の届かないきめ細やかなサービスが可能だとは思っています。

最後までお読みいただいてありがとうございます。


ご相談お待ちしております。


ウイズダム法律事務所のホームページをリニューアル致しました。これまでは、全体的に、白色が多かったのですが、今回は、ホームページにおける事務所の看板部分を、事務所カラ―のブルーを使うことにより、メリハリをつけています。

また、今回のリニューアルに伴い、「事務所概要」及び「業務内容」の説明文の見直しを図るとともに、「料金体系」を新設し、ウイズダム法律事務所のことをわかりやすく説明することにつとめました。

我々の意図、成功していますでしょうか? ぜひぜひご覧ください。


HPトップページ画像_2


当ブログの101日の記事で、エース交易の件を紹介させていただきましたが、ここに来て、また動きが出てきました。


既に、本日の日経朝刊でも報道されていますが、昨日(平成241022日付)で、エース交易から、同社の個人株主(報道によれば、同社の創業者であり、かつ顧問であり、12%強のシェアを有する大株主)から、同社の(日本人)社長ら3名の取締役の解任及び後任取締役の選任を会議の目的事項とする臨時株主総会の招集の請求があった旨のIR発表がありました。

法律事務所のブログなので、簡単に説明させていただくと、会社法2971項は、6か月前から引き続き3%の株式を有する株主に、株主総会の目的事項及び理由を示して、取締役に対し、株主総会の招集を請求することを認めています。言葉遣いが正確ではないので、、次の条文をご参照ください。

会社法297

   総株主の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。)及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。
 

2  公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、同項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。
 

3  第一項の株主総会の目的である事項について議決権を行使することができない株主が有する議決権の数は、同項の総株主の議決権の数に算入しない。
 

4  次に掲げる場合には、第一項の規定による請求をした株主は、裁判所の許可を得て、株主総会を招集することができる。

一  第一項の規定による請求の後遅滞なく招集の手続が行われない場合

二  第一項の規定による請求があった日から八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内の日を株主総会の日とする株主総会の招集の通知が発せられない場合


今回の大株主は、この会社法の規定に基づいて、株主総会の招集を求めてきたわけです。



ところで、その理由としては、以下の二つが挙げられています。

第一が、上記3名の取締役らが、平成2496日開催の取締役会において、明らかに特別理解関係人に該当しない者を特別利害関係人に該当するとしたうえで、会社法第369条第1項に違反して決議を行い、その決議結果をIRにより開示し、株主、取引先等を混乱させ、会社の信用を失墜させた。
第二が、上記3名の取締役らは、同年910日、会社のHP上に、911日開催予定の取締役会の招集通知及び添付書類、並びに相手方と秘密保持契約を締結している(平成2496日開催の取締役会に付議された議案資料である)ワラント売買契約書(案)等を掲載したが、この行為は、相手方から損害賠償請求を受けるリスクを負う行為であるばかりか、会社の対外的信用を失墜させる行為であった。

ただし、報道によれば、今回のエース交易の件は、もともと投資ファンドTとの資本・業務提携交渉をめぐり、これに積極的であった創業者(今回の臨時株主総会の招集請求者です。)側と、これに消極的であった現経営陣との路線対立が背景にあったとのことです。したがって、株主としては、単に、①取締役会決議の手続違反、及び②守秘義務を負っている契約書(案)の会社HPへの開示、という形式的事実だけではなく、そもそも、エース交易と投資ファンドTとの資本・業務提携が株主にとって利益になるものであったのか否か(株主価値を上げるものであったのか否か)が知りたいところでしょうし、この点が、今回の議案(上記3名の取締役の解任及び新取締役の選任)のを判断するにあたり、重要なポイントになるのでしょう。

今後の注目点としては、この請求に従い臨時株主総会が招集されることになったときに、①投資ファンドTとの資本・業務提携の可否をめぐり、取締役解任(及び選任)に関するプロキシ―ファイト(委任状争奪戦)が行われるのか、それとも、②既に創業者側は、50%超の株主をおさえており、そのような議論を行わないでも、勝負ありの状況なのか、さらに言えば、③仮に上記②だったとしても、臨時株主総会までに、現経営者側に何らかの反撃手段はないか、というところだと思います。

ますます目が離せなくなってきたとは言えそうです。



先日、とあるトンカツ屋さんにランチで入ったのですが、そのトンカツ屋さんの名前は、「B〔地名〕○○〔店名〕」であり、Aという地域でとても人気のある「○○〔店名〕」(以下「このお店のことを、わかりやすいように「A〇〇」といいます。)と店名がとても似ていました。

そこで、私は、てっきり「A○○」の暖簾分けだろうと思って、そのお店に入ったのです。

ところが、後で店員さんに聞くと、「『A○○』とは何の関係もない。」ということでした。

この「B〇〇」というトンカツ屋さんは、地元ではとっても人気があるらしく、店内はサラリーマンで満員でしたし、食べたトンカツは丁寧に作られていて、とても美味しかったので、私としては特に不満はありませんが、しかし、ちょっと「A○○」との関係については気になりました。

私が、A○○」の暖簾分けだろうと思ったように、「A〇〇」との関連を想像してお店に足を踏み入れる人もいるだろうと思うからです。それは、自分のお店の努力によって勝ち得たものではなく、「A○○」の評判に便乗してのことと思います。また、仮に「B〇〇」のトンカツが酷い味であった場合、「A〇〇」も評判を落としかねません。

さらに、「A〇〇」がB地域にも出店したいと考えた場合、どうしても似た名前の「B〇〇」の存在が邪魔になります。


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(本文と写真とは、トンカツについてのものであること以外無関係です。)

よくよく考えてみると、この種の問題は、トンカツ屋さんだけでなく、蕎麦屋さん、鰻屋さん、ラーメン屋さんなどにも多いのではないでしょうか。街を歩くと同じような店名のお店によく遭遇します。

このブログの読者には、この問題を解決するのは簡単でしょう。

そう、このような事態を避けるためには、「A○○」の経営者(会社又は個人)が、「A○○」という店名を商標登録することが考えられますね。

仮に第三者が「A」という地名部分を他の地名に変えても、一般に、地名というのは識別力がない(低い)と考えられているので、「B○○」というお店が出てきたときには、「A〇〇」と「B〇〇」は類似商標ということになり、「A〇〇」の経営者は、「B○○」という店名を使っている者に対して、使用の禁止や、(もし損害があれば)損害の賠償を請求することができます(商標法第36条・第38条参照)。

ただ、私の尊敬する六本木の弁理士神保欣正先生から教えていただきましたが、実は、飲食業の店名の商標登録というのは、平成
3年の商標法の改正により、平成441日からスタートしたもので、それまではなかったそうです。もう少し正確にいうと、平成441日より前には、「商品」のみが商標登録出願の対象で、金融・運送・飲食・広告・宿泊などのサービス業者が自己の提供するサービスを他人の提供するサービスから識別するためのマーク(サービスマーク)は商標出願の対象ではなかったのだそうです。そして、飲食店というのは、商品ではなく、サービスを提供する場所であり、店名はサービスマークと考えられていたため、商標登録をすることが難しかった、ということのようです。

そのため、平成441日より前から、善意で同じ商標を使用していた人を保護するために、商標法(平成352日法律第65号)附則が制定されており、次のように定めています。

少し難しいかもしれませんが全文を引用すると次のとおりです。
(施行後6月経過前の使用による役務に係る商標の使用をする権利)

3 この法律の施行の日から6月を経過する前から日本国内において不正競争の目的でなく他人の登録商標(この法律の施行後の商標登録出願に係るものを含む。)に係る指定役務又は指定商品若しくは指定役務に類似する役務についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をしていた者は、継続してその役務についてその商標の使用をする場合は、この法律の施行の日から6月を経過する際現にその商標の使用をしてその役務に係る業務を行っている範囲内において、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。

 当該商標権者又は専用使用権者は、前項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し、その者の業務に係る役務と自己の業務に係る商品又は役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。

 前2項の規定は、防護標章登録に基づく権利に準用する。


この平成
3年の商標法の改正は平成441日から施行されました。

つまり、本件でも、「B○○」が平成44月以前から営業していれば、この附則の規定によって、「A○○」の商標権の主張を排斥することができる可能性があるとのことになります(もちろん、「B○○」の経営者に、「B〇〇」という店名の使用について、「不正競争の目的」がある場合はダメですし、「B〇〇」という使用の範囲も、平成4年当時の使用の範囲に限られます。)。


というわけで、まとめると、

① 人気のある飲食店の経営者は(私に言われるまでもないかもしれませんが)、店名について商標登録をしよう!というお話と、

②飲食店のお店の名前ってとっても重要なのに、実は商標登録ができるようになったのは、つい20年ほど前(バブルが崩壊したころです)だったのだ(豆知識)

というお話でした。

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