筑波大学の弥永真生教授が、平成20年7月(1359号)から平成22年にかけて、雑誌『ジュリスト』に「会社法判例速報」として連載したものの中から、50件の裁判例をピックアップして加筆し、その後の帰趨もフォローして、判例集としてまとめたものです。
私は、この正月休み、この判例集を読み切ろうと頑張り、昨日までになんとか読み終えました。法律の体系書やコンメンタールと呼ばれる本も基本的には同じですが、とりわけ判例集には、小説などと違って、何か一つのストーリーがあるわけではないので、なかなか一冊通して読むのは大変なのですが、この判例集は、とてもコンパクトにまとまっていて、しかも弥永教授の解説部分がかなり詳しい。最新の判例なので、今、どんな論点が実務上問題になっているのかを知るうえでも非常に役立ちます。
会社法を扱うことの多い企業の担当者の方に特におすすめの本だと思いました。