あるセミナーで、次のような話を聞きました。


人は、どんなに一生懸命話しても、伝えたいことの80%しか伝えることができない。反対に、人はどんなに一生懸命聞いても、相手の話の80%しか聞くことができない。したがって、80×80で、64%しかコミュニケーションは成立しない。

科学的な根拠のある話なのかよくわかりませんが、実感としてよくわかるように思います。
先日も、ある会議に、弊事務所の弁護士と一緒に出席していて、あとで会議のおさらいをしていたら、私とその弁護士とで会議で決まったと認識していたことが180度違っていました。彼も私もかなり真剣に会議に出席していたのに、本当にコミュニケーションとは難しいものですね。


よく聞く話なのですが、クライアントが年配の弁護士と会議をして、会議が終わってから、若い弁護士や事務局に、「○○先生はこう言っていたが、あれはどういう意味なのですか?」などと聞いていることがあると。クライアントは弁護士の話を理解できなかったが、弁護士「先生」に気後れしてしまって、質問もできなかったということです。

この話などは、そもそもコミュニケーションすら成立していないということですね。


私は、会議をするときには、クライアントの理解を容易にするため、可能な限り(簡単なものですが)メモを作るようにしています。
また、事前にメモを作成するのが難しい会議の場合などは、事後に会議のまとめメモや、何が双方の宿題になったのか、などについてメールを送付するよう心掛けています。
クライアントは自分たちのビジネスの専門家なので、私は、「先生」と言われるより、「さん」付けで、フラットなコミュニケーションができる方が好きですね。

上記の年配の弁護士の話は論外。いずれ淘汰されていくことでしょう。