(公開会社ではない)株式会社の経営者のみなさま。役員の変更(重任を含みます。)の登記をお忘れでないでしょうか?

法務省からもアナウンスされており(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00091.html)、つい最近、業務でも遭遇したテーマでしたので、記事として取り上げるのですが、会社法が平成1851日に施行され、今年の5月で10年を迎えることになります。

会社法では、原則として、取締役及び監査役の任期は、それぞれ選任後2年以内及び4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされていますが(3321項、3361項)、公開会社でない株式会社では、定款によって、任期を選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することが可能です(3322項、3362項)。

10年の伸長については、会社法の施行とともに導入されましたので、株式会社のみなさまの中には、この頃、定款を変更し、任期を10年と伸長したところが少なくないと思います。

ちなみに、いわゆる有限会社では、取締役の任期の制限はありませんでした。そのため、取締役が続投し続ける限りにおいて、役員の変更の登記を意識する必要はなかったということになりますが、特例有限会社ではなく、商号変更して株式会社になった際に、やはり、定款にて、上記のように任期10年として定めたケースも相当数あると思われます。

以上のような場合、役員が任期満了・再任(重任)しているにもかかわらず、その旨の登記を忘れている、又は近いうちに任期満了するにもかかわらず、その手続を忘れてしまう可能性があります。もしも、忘れてしまっている場合には、遡って登記する必要があります。

例えば、既に任期満了のうえ再選されているにもかかわらず、その登記を忘れた状態で、今後辞任することになった場合に、辞任の登記を申請しようとしても、そもそも任期満了のうえ再選されていること自体が登記上表れていないため、辞任の申請のみでは法務局は受け付けてくれません。遡って任期満了のうえ再選(重任)の登記の申請も併せて行う必要があります。

つきましては、現在の登記の内容と定款を確認して、必要な登記(役員の改選・重任)をお忘れでないかを確認していただくことをおすすめします。

本来は、変更が生じたときから2週間以内に登記しなければならず9151項)、登記を懈怠した場合の制裁も一応定められていますが(9761)、意外と忘れがちなので、今回のみならず、今後も確認するように努めていただければ、と思います。

なお、今回確認される際には、役員の変更のみならず、その他の登記の内容が現状に合致しているかの確認もお勧めします。というのも、ご存知のとおり、マイナンバーの施行に伴い、法人にも法人番号が付与・通知されるところ、所在地の移転をしたにもかかわらず変更登記がされていない場合には、変更前の所在地に通知がいってしまうことがある、インターネット上において変更前の情報が公表されるといった事態が生じるおそれがあるからです。法務省からも注意喚起がなされています(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00087.html)。

弊事務所でも登記申請のご依頼を受け付けています。登記申請書類となる株主総会議事録や取締役会議事録又は互選書等の作成・ご案内から、実際の登記申請(法務局への代理提出)まで、一括してお受けしていますので、お気軽にご相談ください。