企業不動産法
小澤 英明
商事法務
2016-12-22



私の西村あさひ法律事務所時代に、大変お世話になった小澤英明先生が、今年(2017年)の1月に、商亊法務から『企業不動産法』という本を出しました。小澤先生といえば、知る人ぞ知る不動産分野の大家です。本の帯によると、「著者36年間の弁護士経験を詰め込んだ」ということですので、まさに待望の本です。

冒頭の「はじめに」によると、「本書は、企業が不動産を取得し、その使用収益を行うにあたって、また、売却するにあたって、さらには、土地を開発し建物を建築するにあたって、特に論点となりうる不動産法を解説することを目的としたものである。」とのこと。不動産に関する本というと、どうしても個人向けのものになりがちなのですが、それを企業の観点からまとめたもので、私のようなGeneral corporateをしている者にとっては嬉しい限りですね。

小澤先生の文章の特徴は、普通の法曹が書くような文章とは違って、とても論旨が明快で分かりやすいことだと思います。だいぶ前の本になってしまいましたが、西村あさひ法律事務所編の『M&A法大全』の中に、小澤先生が、M&A取引に関する不動産の論点についてまとめている章があるのですが、それが衝撃的にわかりやすくて、私にとっては本当に「目から鱗」でした。以来、私のバイブル的な本になっていますが、今回の「企業不動産法」も、そのような感動が味わえるではないかと読むのが楽しみです。きっとこのブログのネタ探しにも大いに役立つのではないかと思っています。

不動産に関する法務に興味のある方には是非ぜひ購入・一読をお勧めいたします。