●●1. はじめに●●
さて、ビットコイン復習編ですが、前回は、ビットコインの概要についてお伝え致しました。

しかし、概要だけでは、いまいちイメージが掴みづらいと思います。そこで、今回は、どうやったらビットコインを入手できるのか?使えるのか?という点に焦点をあてて、ご説明いたします。


●●2. ビットコインの入手方法●●
 ビットコインの入手方法としては、大きく分けて、以下の方法があります。

(1) 取引所で日本円と交換(購入)する
(2) 他人からもらう
(3) 採掘する(マイニング)

このうち、(1)が最も現実的かつ確実な方法です。

現在、日本では、日本円とビットコインの取引所が複数できています。この取引所に取引口座を開設し、日本円を入金(銀行振込やクレジットカード払い等。取引所によって異なります。)した上で、パソコンや、スマホアプリから、ビットコインを購入することができます。インターネットを使って、株取引や外貨預金をする要領ですね。相場は、外国為替同様、日々上下しています。

ちなみに、平成29年4月に施行となった仮想通貨法(改正資金決済法で追加された仮想通貨に関する規定部分を、慣用的に、仮想通貨法と呼んでいます。)により、口座開設には本人確認が厳格になっています。取引を開始するには、本人確認書類を取引所に送ったり、居住確認のため取引所からの郵便物を受け取るなどの手続を経る必要があります。ビットコインは、便利であるがゆえ、マネーロンダリングに使われる可能性があり、これを防止する趣旨です。

(2)については、例えば、近くにビットコインを持っている気のいい人がいれば、少し譲ってもらうという方法も考えられます。この場合、取引所の口座開設は不要です。

(3)については、前回記事でも最後に少し触れさせていただきましたが、難しい問題を解いて、ビットコインの取引を取引台帳に書き込み、対価としてビットコインを得る方法です。しかし、膨大な計算を行う必要があるため、個人にとっては、現実的な方法ではありません。また、仮に高性能なコンピューターを用意したとしても、日本では、得られるビットコインの価値よりも、電気代の方が高くつくと言われています。


●●3. ビットコインの管理・使用方法●●
ビットコインを取引所で買った直後は、取引所がビットコインを管理しています。しかし、ビットコインを、取引所から引き出して、自分のビットコインの財布(ウォレット)に入れて、自己管理することもできます。

自分で管理って、どうするんだ??という方もいるかもしれませんが、難しいことではありません。例えば、スマホに、ビットコインのウォレット(財布)のアプリをインストールし、取引所から、そのウォレット宛に、ビットコインを送金するだけです。送金先は、銀行口座番号にあたるビットコインアドレス、という固有の英数字で特定されます。

また、さらに、ウォレットから、送金先を指定して送金操作をすれば、ビットコインを第三者に送金することができます。ビットコイン決済を受け付けているレストランであれば、お会計のときに、ビットコインの送り先(ビットコインアドレス)をQRコードで教えてもらって、ウォレットからQRコードを読み取り、送金操作をすれば、お会計完了です。

その他、投機が目的であれば、取引所でビットコインを買って、値上がりした際、取引所でビットコインを売却し、利ざやを儲ける、という使い方もあります。なお、ビットコインの価格は、
  ・平成28年1月頃 → 1BTC = 5万円前後
  ・平成29年1月頃 → 1BTC = 11万円前後
  ・平成29年8月頃 → 1BTC = 45万円前後
となっており、高騰しています。上下幅は大きく、1日で、数万円上下することも珍しくありません。もちろん、上がるときは上がりますが、下がるときは下がります。


●●4. その他の保管方法●●
ビットコインは、銀行口座番号にあたるビットコインアドレスに保管されます(このビットコインアドレスを管理するのが、ウォレットです。)。このビットコインアドレスには、秘密鍵(パスワード)が紐付いていて、ビットコインを送金する際には、パスワードが必須となります。

つまり、究極的には、ビットコインアドレスとパスワードさえ記録しておければ、ビットコインを保管している、ということができます。そのため、ビットコインの保管方法も、スマホのウォレット以外に、様々なものが有ります。

i.原始的には、紙に、ビットコインアドレスとパスワードを印刷して保管する方法があり、ペーパーウォレットと呼ばれます。

ii.また、専用の小型機械で、ビットコインを保管するものもあり、ハードウェアウォレットと呼ばれます。

iii.さらに、スマホ以外にも、パソコンのウォレットソフトで、ビットコインを保管することもできます。

iv.加えて、Web上でウォレットを提供しているものもあります。

ビットコインは、財布の形も様々なのです。


●●5. 保管上の注意点●●
ウォレットについては、兎にも角にも、バックアップをとっておくことが必須です。

ビットコインは、上記のとおり、ビットコインアドレスとパスワード(秘密鍵)で管理され、パスワードはウォレット上で管理されています。例えば、スマホアプリのウォレットであれば、特段、設定をしなければ、このビットコインアドレスとパスワードを内部で自動的に生成して管理してくれています。そのため、パスワードをあまり意識せずに使えてしまうかもしれませんが、いざ、スマホを失くしたり、壊したりしてしまうと・・・。パスワードが分からず、永久にビットコインを動かせなくなってしまいます。ビットコインは、中央管理者がいないので、パスワードの再発行などもできません。

そのため、パスワード(秘密鍵)を含めた、ウォレットのバックアップは必須です。中央管理者がいない、ということは、利点である反面、管理は自己責任なのです。

ちなみに、パスワードを第三者に見せることも厳禁です。パスワードが分かれば、ビットコインアドレスも分かってしまい、ビットコインを盗まれてしまいます。

また取引所にビットコインを預けたままにしておくことは、パスワードを自分で管理できないので、好ましくないとされています。取引所は、ハッカーたちの格好の餌食となっていて、過去、海外では、ハッカーの攻撃により、取引所からパスワードが流出し、ビットコインが盗まれる被害が発生しています。同じような話で、Web上のウォレットも、ハッカーの攻撃リスクがあるとされています。



●●6. 終わりに●●
いかがでしたでしょうか。特に、保管上の注意点に関しては、「やはり、ビットコインはリスクが高い」という見方も、「中央管理者がいない代償だから、自己責任というのも当然だ。」という見方もできるかと思います。

ただ、パスワードを失くしたり、第三者に知られたりして被害を被ることは、何もビットコインに限った話ではありません。今後、ビットコインが普及した場合は、お金は守られるもの、という考えから、自分で守るもの、という考えへの意識改革が必要になるかもしれません。

またリスクを減らすような、技術的・ビジネス的なスキーム(例えば、取引所におけるビットコイン盗難時の保険などのサービスも、最近提供されるようになっています。)も考える余地があります。

ビットコインは、システムを含め、業界全体が、めざましく進化しています。リスクへの対策も含め、今後も様々な発展があると思います。