ビットコインですが、8月に入った頃には上昇傾向にあり、1BTC=110万円台から、1BTC=120万円台へと上昇しましたが、その後下落し、現在(2019/08/1513時頃)では、1BTC=103万円で推移しています。

 

下落の原因として、報道によれば、米国でのビットコインに関する金融商品の承認が遅れたことや、米国の中国に対する関税の延期、景気後退の前兆とされる米国債の長期金利と短期金利の逆転、米国株の急落などが指摘されているようです。

 

 

さて、前回、Facebookが提唱する新たな仮想通貨「Libra」についてコメントさせていただきましたが、どうやら、最近は、中国の中央銀行が、デジタル通貨を発行することを計画しているようです。

 

ちなみに、報道によれば、この中国のデジタル通貨は、これから計画する、というレベルではなく、2014年から取り組みを開始して、既に発行準備が整った段階だ、とされています。

 

この点、国レベルで仮想通貨を発行しよう(自国の通貨をデジタル化しよう)、という動きは、それほど目新しいものではなく、中国以外にも、例えば、スウェーデンでは、自国の通貨をデジタル化したeクローナを発行する計画が進行中のようです。ただ、仮想通貨に対して厳しい姿勢を見せてきた中国が(例えば、国内での仮想通貨取引所の運営は禁止されています)、国レベルでデジタル通貨の発行しようというのですから、おもしろい話です。また、現在、GDP世界第2位の中国が国としてやることですから、そのインパクトは、他国の同様の試みよりも、大きなものになるのではないでしょうか。

 

この中国のデジタル通貨の詳細が、具体的にどういったものになるのか(そもそも仮想通貨と呼べるものなのか、電子マネー的なものなのか)、詳細については、まだよく分かりませんが、報道によれば、「2層システム」なる仕組みを採用するとのことで、他の仮想通貨のように、単純に発行者が発行→流通、という形ではなく、

 

 ・中央銀行→金融機関

 ・金融機関→消費者

 

といった流通構造になるそうです。

 

ただ、デジタル通貨というぐらいですから、おそらくは、その後、民間レベルで転々流通することも予定されているでしょう。そうすると、やろうとしていることは、(もちろん、細部では違いがありますが)かなり、Libraとダブってくるようにも見えます。Libraが発表されて、それほど間も開けずに、こういった報道がされるのは、中国人民銀行としても、Libraを意識しているのかもしれません。

 

さて、現在、Libraに対しては、リスクがある等々、様々な批判の声が寄せられ、G7でも(Libraだけを狙ったものではないですが、おそらく、主としてLibraの規制を意図して)規制枠組みが議論されている最中です。しかし、Libraの規制を議論している間に、中国が同じようなことをやって、覇権を握ってしまう、というのでは、何のための議論だったんだ、という話にもなってしまいます。

 

特に、Libraは、技術的な新しさというよりは、参画企業の豪華さが売りな面がありますが、中国が仮想通貨を発行しようというのであれば、いわば、中国企業全体が参画者になる、といった言い方もできるのではないでしょうか。

 

もちろん、仕組みによっては、Libraとは競合しない全くの別物になるかもしれませんが、今後も、国レベルで仮想通貨を発行する、という動きは進行してゆくでしょうし、その際、Libraの規制ばかりに気を取られていると足元をすくわれるかもしれません。

 

今後の動向に注目したいです。