2022年11月27日(日)日経新聞朝刊27頁

「同性婚の憲法判断注目」「東京地裁で30日に3件目判決」「認めぬ法規定 札幌「違憲」、大阪「合憲」」との見出しの記事から。

「同性婚を認めていない民法や戸籍法の規定は憲法に違反するとして、同性カップルらが5地裁で起こした訴訟で、東京地裁が30日、3件目となる判決を言い渡す。先行の2件は法の下の平等を定めた憲法14条を巡る判断が分かれ、昨年3月の札幌地裁は「違憲」、今年6月の大阪地裁は「合憲」とした。」

(飛田コメント)
同性婚裁判の論点がわかる良い記事だなと思いました。
「同性婚は認められるべきか?」と問われると、色々なアプローチの仕方があると思いますが、裁判上の議論では、日本の法制上、同性婚が認められていないことが、憲法に違反していなか?という形で議論されることになります。科学的な議論ではないし、ときどき言葉遊びなのではないかと思うこともあって嫌になることがありますが、一応、我々人類が叡智を絞って練り上げたルールにのっとって議論が進められますので、議論に筋道ができるというか、整理されたものとなります。
で、この記事によれば、同性婚裁判で争われているのは、
① 同性婚を認めないことが、婚姻の自由を定める憲法24条に違反しないか?
② 同性婚を認めないことが、法の下の平等を定める憲法14条に違反しないか?
③ (①及び②のどちらかで違憲とされる場合)国会が同性婚ができる立法措置をとらないことが違法にならないか?
の3点ということです。
で、先行する札幌地裁判決と大阪地裁判決では、①については、憲法24条は、「両性の合意」と定めていて、異性間の結婚を前提したもので同性婚については何も定めていないので、憲法24条に違反するものとはいえない、②については、札幌地裁判決が、法の下の平等に違反する、大阪地裁が、民法の遺言制度などで不利益は軽減されているから法の下の平等には違反しない、と判断したようです。
ただ、②について違憲と判断した札幌地裁も、③については、国会で同性婚が議論されるようになったのは2015年からなので、まだ立法措置を怠っているとまではいえない、との結論です。
私は、ゲイの人も、レズビアンの人も同じ人間である以上、結婚する手段が認められていないのは、憲法14条の法の下の平等に違反するというのが自然な解釈だと思うのですがいかがでしょう?
30日の東京地裁の判断が注目ですね。