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職場でのパワーハラスメント(以下、パワハラ)を防ぐため、企業にパワハラの防止策を義務づける関連法案が、先月の参院本会議で可決され、成立しました。パワハラの規制に関する部分の法律名は、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」となっています。
(日経新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45402610Z20C19A5EAF000/

 

今までパワハラは、特に法律上定義されていたわけではなく、厚生労働省のワーキング・グループが、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」であると定義らしきものを報告書にまとめていたので、実務ではこれをパワハラの判断基準として使っていました。

 

今回成立した改正法は、パワハラを「職場において行われる優越的な関係を背景にした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されること」と従来よりもやや広げて定義付けています。
さらに、パワハラの防止策をとることを企業に義務付け、これに従わない企業には、厚生労働省が改善を求め、これにも応じない場合には企業名を公表する場合があるとのことであり、これは企業のレピュテーションに直結しますので、パワハラの抑止につながることが期待されています。

 

なお、今回争点となっていた企業への罰則は見送られることになりました。
結局のところパワハラは、業務上必要な範囲の指導との境界が曖昧であり、明確な線引きが難しいため、企業側に配慮したといわれています。
とはいえ、最近は会社の事後対応の悪さについても、独自に不法行為ないし安全配慮義務違反として損害が認定されているケースも増えてきており、少なくともパワハラが起こってしまってから(またはそのおそれがあることを認識してから)の事後対応(調査や配転等の人事措置)を怠った場合の罰則については規定しても良かったのではないかと考えています。

 

例えば、備前市社会福祉事業団事件(岡山地判平26.4.23)では、会社に代わり指揮監督を行うべき上司が、過度な叱責状況や被害職員の精神状態の悪化を認識していたにもかかわらず、結局人事異動等を行わず何の対処もしなかったことについて、会社の安全配慮義務違反が認定されています(被害職員は精神疾患を発症し、後に焼身自殺)。
この事件では約5700万円の損害賠償請求が認められており、会社の規模によっては会社が潰れかねないほどの金額です。パワハラは事後対応の悪さによっても、重大なことになるおそれがあることを啓蒙ないし警告する意味で、罰則もあり得ると思います。

 

ところで、このパワハラの損害額ですが、細かく項目に分けて整理すると以下のとおりになります。(セクハラ等の他のハラスメントにも共通)

①治療費、通院費用等の実費

②慰謝料

③休業損害(休業したために得ることができなくなった収入)

④逸失利益

⑤弁護士費用

⑥過失相殺、素因による減額

⑦損益相殺(労災保険給付金など二重取り禁止)

 

慰謝料(②)の基準は特にないですが、数万円の場合や、前記判例のように被害者が亡くなった場合には極めて高額になります。家族や遺族が多大な精神的苦痛を受けた場合には、家族や遺族にも固有の慰謝料が認められる場合があります。
逸失利益(④)については、被害者が亡くなった場合だけでなく、パワハラによって精神疾患を発症した場合や、退職を余儀なくされたような場合に、パワハラがなければ得られたはずの収入がここで計算されます。
被害者の素因による減額(⑥)は、例えば過度に落ち込みやすい性格の方だったような場合には一定の金額を相殺するという考え方で、中にはこれを認める裁判例はあります。もっとも、電通事件(最判平12.3.24)ではこれを認めず、「労働者の個性の多様さとして通常想定される範囲を外れるものでない限り」被害者の素因を過失相殺として考慮することはできないとしており、前提として使用者は労働者各人の性格を把握した上で適切な指導を行うことが求められていますので、(余程の事情がある場合は別として)被害者の性格を積極的に過失相殺の適用場面と見ることには違和感があります。

 

パワハラは被害者だけでなく、職場全体の生産性にも悪影響を及ぼすおそれがあり、企業にとっても、貴重な人材の損失につながるおそれがあります。
デスクワーク、医療現場、工事現場等と業種によって職場環境は異なるので、適切な指導かどうかの線引きは難しいところですが、少なくとも指導する前には、本人の性格や立場等を常に考える必要があるでしょう。
相手の性格や立場等を知ることは、使用者・労働者双方に言えることで、お互いにコミュニケーションを重ねていくことがハラスメントの解決の糸口になるのではないでしょうか。
難しい問題ですが今後も注視していきたいと思います。

今年の326日に、2016年に課長級の管理職として在職中に死亡した男性(当時42歳)に対する未払い残業代約520万円を求めた訴訟で、横浜地裁は、労働基準法で残業代の支給対象外となる「管理監督者」に該当しないとして、350万円余りの支払いを認める判決を下しました。(日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42964030X20C19A3CC0000/

 

労働基準法第41条には、労働者のうち、労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用されないとされる労働者の種類が列挙されており、同条第2号にはいわゆる「管理監督者」について定められています。

「管理監督者」に該当する労働者に対しては、時間外や休日労働に関する賃金(以下「割増賃金」といいます。)を支払う必要はありません。

 

割増賃金の請求が問題になる事案においては、割増賃金の請求をされる側(企業側)の反論として、そもそもの労働時間の算定方法の反論の他に、管理監督者に該当することの反論(割増賃金の支払は不要である等)をすることがあります。

 

実務上は、管理監督者に該当するかどうかは、裁判例及び行政通達(昭和63.3.14基発150号)に基づき、以下の3つの要素を総合考慮して判断されています。

①事業主の経営に関する決定に参画し、労務管理に関する指揮命令権限を有するなど経営者と一体的な立場にあること

②自己の出退勤を始めとする労働時間について自由裁量があること

③一般の従業員と比較して、その地位と権限にふさわしい賃金上の待遇を与えられていること

 

もし上記①と②に該当していれば、労働者とはいってもむしろ経営者側として労働者を管理する立場にあり、また労働時間にも自由裁量があるので、労働時間の規制を適用するのが適当ではないという価値判断に傾きます。

 

もっとも、要素③についてですが、そもそもこの賃金要素は労基法上に規定されているわけではないですし、仮に賃金が一般の従業員と比較して高かったとしても、労働時間の規制の適用とどう関係があるのか疑問です。経営者性の判断の補強要素になるのでしょうか?それとも賃金上の高待遇を受けているのであれば、割増賃金ぐらい我慢しましょうよということなのでしょうか?

 

先に述べた日産自動車の事件では、男性の年収は1000万円を超えており、同社同年代の従業員の平均年収(約800万円)よりも高収入であったとのことですが、裁判所は、待遇は管理監督者にふさわしいが「経営の意思形成に対する影響力は間接的に留まる」として、同社の管理監督者性の主張を退けており、上記③の要素は重視されませんでした。

 

「管理監督者」性については、伝統的な3つの要素に拘らず、もっと言えば上記①及び②の要素のみを考慮したうえで、労働時間の規制を適用するのがふさわしいかどうかを判断するのが適当なのではないかと考えます。

 

今回のような裁判例が出てきており、残業を好ましくないとする最近の流れからしても、今後は上記③の賃金要素は、「管理監督者」性の判断において、実務上は重要な要素にはならなくなってくると予想しております。

 

確かに高年収の方に割増賃金を支払うとなると、基礎賃金が高い分、割増賃金額が高額になるので会社の負担が増えることになりますが、これからは高年収の方は経営者側に昇格させて、労働時間に裁量を与えるとか、残業をさせないようにワークシェアリングの発想を取り入れるとか、(使い勝手に疑問がありますが)高度プロフェッショナル制度を採用するとか、働き方だけでなく、「働かせ方」の転換期にきているのかもしれません。

 

割増賃金の問題は金額が多額になることが多く、実務上非常に重要ですので、今後も動向を注視していきたいと思います。

主に債権法部分が改正された新民法が令和2年(2020年)41日に施行されます。

 

現行の民法では、債権一般についての消滅時効の期間は10年ですが(第167条第1項)、債権の種類等によっては消滅時効の期間が3年や2年、あるいは1年と異なっており(第170条~174条)、非常に複雑なものとなっています。

 

今回の民法改正によって、これらの消滅時効の規定が整理され(第170条~174条が削除、5年の消滅時効を定めた商法第522条も削除)、新民法では、債権については原則として、

①債権者が権利を行使することができることを知った時から5

又は

②権利を行使することができる時から10

で時効消滅すると定められました(新民法第166条第1項)。

 

現在のところ、残業代支払請求権や有給休暇の請求権等の労働債権は、民法の特別法である労働基準法によって、2年間の消滅時効にかかることになっていますが(第115条)、今回の民法改正に合わせて、今後労働基準法が改正され、この労働債権の消滅時効も5年間になる可能性があります。

この点に関しては、厚生労働省において「賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会」において検討されていますが、まだ結論が出ていないところです。

 

元々、給料の支払いに関する債権は、現行民法において、債権一般の消滅時効10年を修正して、短期消滅時効として1年と定められており(第174条第1号)、それでは短過ぎるということで、さらにこれを労働基準法によって2年間に延長したという経緯ですので(第115条)、2段階の修正がなされています。

このような経緯に加えて、今回の民法の消滅時効を整理した趣旨は、適用の誤りや規定の見落としの危険、また短期消滅時効の債権に類似する債権との間の不合理性等が指摘されていたため、消滅時効期間を統一して短期消滅時効を廃止したということです(筒井健夫編「民法(債権関係)改正」(商事法務)53頁)。

 

これらのことからすれば、労働債権に関しても区別せずに一律に(少なくとも)5年の消滅時効とするのが論理的な帰結であると思います。

労働債権の消滅時効が5年間となると、実務上大きく影響が出るのが、残業代支払請求権と、有給休暇の請求権です。

今までは残業代支払請求権が2年分だったのが、(単純に計算すると)2.5倍の金額となり、有給休暇の請求権も5年分になりますので、いきなり労働債権の消滅時効が5年となると、金額や対応面だけでなく、人事労務管理のシステムの改変も必要となり、企業側へは大きなインパクトとなります。

 

とはいえ今の世の中の流れは、確実に労働者保護に傾いてきていますので、民法の改正と合わせた令和2年(2020年)には間に合わないとしても、今後一定の経過措置を設けたうえで、労働債権の消滅時効も5年となるのではないかと予想しております。

この経過措置の間に、企業側としては、未払いの労働債権や有給休暇の精算等を行っていくことになろうかと思います。

 

良くも悪くも、我が国は外圧が無い限りドラスティックな改革が苦手ですので、なるべくソフトランディングな形として、経過措置を長めにとった上で、まずは大企業と中小企業とを分け、努力義務を混ぜ込みながら、徐々に改正を行っていくのだと思います。前記のとおり新民法は主観的な消滅時効(①)と客観的な消滅時効(②)の2つがありますので、この点については企業側に配慮して、分かりやすく、労働債権については「権利を行使することができる時から5年」となる可能性が高いのかなと予想しております。

今年のゴールデンウイークは10連休になるということですが、私は今のところ、どこへ行くにしても混雑が予想されますので、予定を立てるのに二の足を踏んでいるところです。
仕事等の関係上、今回10連休にならない方もいらっしゃると思いますが、以下では、10連休になる場合(土日祝日が休日となる場合)についてお話させて頂きます。

 

現在の4月と5月は、①429日(昭和の日)、②53日(憲法記念日)、③54日(みどりの日)、④55日(こどもの日)が祝日とされており、土日を含めてこれらの連休を一般的にゴールデンウイークと呼んでいます。この他に51日のメーデーも休日として扱っている会社や団体もあるそうです。

 

今年はゴールデンウイークが10連休となりますが、これは皇太子殿下が新天皇に即位される日(51日)が、今年に限り祝日となるという内容の特例法が国会で成立したことが理由となります。

 

これはどういうことかというと、「国民の祝日に関する法律」第3条第3項には、「その前日及び翌日が「国民の祝日」である日・・・は、休日とする。」という定めがあるためです。

この定めにしたがって、

ⅰ 429日(昭和の日)と今回の51日(即位の日)に挟まれた430

ⅱ 51日(即位の日)と53日(憲法記念日)に挟まれた52

が、まるでオセロのように平日から休日に変わるため、土日を含めると10連休になるということです。

 

なお、今回成立した特例法によって、今年は新天皇即位を公に示す「即位礼正殿の儀」が行われる1022日(火)も祝日となりますが、上記のとおり、祝日に挟まれた平日のみが休日に変わるだけですので、祝日である1022日(火)と普通の日曜日(1020日)に挟まれた1021日(月)は今回休日にはならず平日のままです。

 

ちなみに、この「ゴールデンウイーク」という名称は、5月の連休期間中に大作を出すようになった映画界(大映株式会社 ※現在は角川映画株式会社)が、宣伝も兼ねて作り出したものだそうです。
NHKなんかでは、ゴールデンウイークに休めない人からの抗議(なにがゴールデンだ等)や、「外来語・カタカナ語はできるだけ避けたい」という制作現場の声、また1週間よりも長くなることが多いためウイーク(週間)という名称は的確な表現ではなくなったという理由から、「ゴールデンウイーク」は使わず、「(春の)大型連休」という表現を使っているそうです。(NHK文化放送研究所http://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/181.html

 

今回増える祝日はあくまでも今年だけの臨時の祝日ですが、この臨時の祝日がなくとも日本は諸外国と比較して祝日が多いといわれています(今年の臨時祝日を除き年間合計16日)。
とはいえ、実際休みが多いかどうかは、諸外国の有給休暇の付与日数と消化率も検証する必要があるでしょう。

 

例えばフランスの祝日は10日程度と少ないですが、(日本のように転職すると算定がリセットされるのではなく、フランス中のどこの企業で働いても)労働者が10日以上継続勤務した場合、1ヶ月につき2.5労働日の年次有給休暇が発生しますので、1年間で合計30日の有給休暇が付与されます。
さらにフランス人はこの有給休暇を100%取得するということですので、有給休暇の年間付与日数が最大20日であり、かつ取得率が50%程度の日本人よりも実際の休みは多いと言えるでしょう。スペインやブラジルも30日の有給休暇付与日数で取得率は100%とのことです。(参考:エクスペディア・ジャパン「有給休暇国際比較調査2018https://welove.expedia.co.jp/infographics/holiday-deprivation2018/

 

有給休暇は、自分だけが休みになるので、会社の他の従業員や取引先等は業務を行っているだけに、なかなか休みにくく、仮に休めたとしても、ついつい仕事のメール等のチェックを行ってしまう方が多いと聞きます。
「和を以て貴しと為す」性格のせいか、責任感の大きさのせいか、はたまた有給休暇を取りづらくさせる圧力があるせいか、いずれにせよ日本には有給休暇が取得しづらい雰囲気があります。もはや国民性と言っても良さそうですので、労働者に休んでもらいたいならば、有給休暇の取得を促すというよりも、国民の多くが休むことになる祝日を増やしたほうが、安心して休むことができるでしょう。ただし、祝日(休日)が増えることにより給与が下がることになる日給・時給で働いている方や祝日が休日にならない方への配慮も検討する必要があります。

 

休日にどこに行こうか、何をしようかを考えられるのも、休日に業務に従事している方がいるからこそのものですので、感謝の念を持ちながらも、リフレッシュできる休日を過ごしたいものですね。

最近では、リクルートグループやソフトバンクグループ等、従業員の副業を解禁する企業が増えてきました。なかには副業を推進するような先進的な企業もあります。
とはいえ、これらの企業はあくまでも例外であって、まだまだ就業規則において、他の業務に従事することを禁止する兼業禁止規定や、他で就業することを禁止する二重就職禁止規定(以下、併せて「兼業禁止規定」といいます。)を設けている会社が多くあります。
使用者としては自社の職務に専念して欲しいと考える理由から兼業禁止規定を設けている場合が多いですが、一方で、本来、就業時間以外のプライベートな時間をどのように使うのかは従業員の自由であり、兼業禁止規定のような就業時間外においても使用者の拘束を及ばす規定はいかがなものかとも考えられます。

 

古くから兼業禁止規定は、「他の継続的雇用関係に入り、余分の労務に服することとなるとその疲労度は加速度的に加わり、従業員たる地位において要請される誠実な労務に服することができなくなる」ことを理由に有効と考えられてきました(大阪地判昭321113日・労民集86807頁)。
もっとも、近年ではこの理由だけではなく、「兼業」を行うことによって、①会社に対する業務提供に支障をきたすと考えられる場合や、②会社の対外的信用や体面を傷つける可能性がある場合においては、就業規則によって使用者の許可制とすることが肯定されています(京都地判平24713日・労判105821頁等)。

 

しかしながら、労務提供が不完全であれば、人事考課でマイナス評価をすればいいし、労務を誠実に提供する義務の違反や、勤務成績不良や勤務態度不良を理由として懲戒処分を検討すればいいと思います。また、会社の対外的信用や体面を傷つける可能性などは、そのようなことがあって初めて企業の信用毀損を理由とした懲戒処分を検討すればよく、前もって兼業禁止規定を設けておく合理性に乏しいと考えます。

 

また、時間外労働の際の割増賃金支払い義務に関して、実務上、不合理な解釈・運用がなされていることも、兼業禁止規定が今もなお続いている理由にもなっているでしょう。
すなわち、使用者は、原則として、1日の労働時間が8時間を超えるか、1週間の労働時間が40時間を超えた場合には、その時間外の労働時間に応じて割増賃金(0.25倍等)を従業員に支払わなければなりません(労働基準法第37条等)。

実務上、この時間外の労働時間については、異なる使用者に雇用される場合においては各使用者下での労働時間を合算するとされており、「後で労働者と労働契約を締結した使用者」が割増賃金の支払義務を負うとされています(労働基準局長通達「昭和23514日基発769号」、厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」Q&A https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000193040.pdf)。

 

これはどういうことかというと、元々A社で働いていた方が、B社で兼業することになった場合、A社で月~金の5日間合計40時間労働し、土日にB社で18時間ずつ労働したとします。この場合には、B社で労働した土日の16時間は、全て時間外労働として扱われてしまい、B社はこの労働者に割増賃金を支払わなければならないことになります。

A社で働いているのを隠してB社に入社し、「実はA社で働いていたので割増賃金を支払って欲しいです」と言われて、さらに利息(年6%。商法第514条)まで請求されては困りますし、割増賃金支払義務違反(労働基準法第119条第1号)があると労基署に駆け込まれてはかないません。
時間外労働について、このような運用がされてしまっているのでは、兼業を禁止したいと会社が考えてしまうのも無理はありません。

 

そもそも兼業禁止規定は、それこそ労働者が一つの会社に骨を埋めることができる終身雇用制度・年功序列制度が維持されており、いわば会社=家とも考えられていた時代ならともかくとして、これらの制度が崩壊したと言われている昨今において、この兼業禁止規定を維持することの合理的な説明は難しいと思います。
定年まで安定して勤め上げることが難しいのであれば、従業員としても他でスキルを身に付けたいと考えたり、もしものために他でも収入を確保したいと考えてしまうのは必然的な流れかと思います。

 

時間外労働の不合理な運用が改められることもそうですが、今後は、雇用の流動性を覚悟し、むしろ他社や他業種で身につけたスキルやノウハウを、(秘密保持義務の範囲内で)会社で発揮してもらうことで、シナジーを期待するほうが時代に合っているのかもしれません。今後も動向に注目したいと思います。

今月7日、株式会社レオパレス21は、同社が建築した複数のアパートについて、建築基準法違反の疑いがあると発表しました。遮音性の基準を満たさない部材や、仕様とは異なる防火構造の部材を使用していたとのことで、今回の建築基準法違反のアパートの中には、共同住宅の界壁(※各住戸の間を区切る壁のことです。)に求められる遮音性を充たさないものや、建物の防火性を充たさないものも確認されたとのことです。
(日経新聞 https://r.nikkei.com/article/DGXMZO41020290X00C19A2000000

 

建物は人の生活の拠点であるのみならず、人の生命・身体を守るためのものですので、建築基準法違反になることを知りながらあえて建物を建てたということであれば、これは決して許されない行為でしょう。
今回の建築基準法違反は、アパートを建築する際に注文主(レオパレス)の指示のもとに行われたのか、または請負人(施工業者)によるものなのか等は調査中とのことで、続報を待ちたいと思います。

 

ここでは、仮に請負人側が違法な施工をした結果、瑕疵のある建物が建築されてしまった場合の法的処理を検討したいと思います(注文主が請負人に違法な指示をしていたということであれば、関係者への補償をどうするかという点が問題になります)。
瑕疵のある建物が建築されてしまったとすると、注文主としては建物の建替え、もしくは建替費用相当額の損害賠償の請求、または契約を解除して他の業者による再建築を要求したいところです。はたしてこのような要求をすることができるのでしょうか?

 

1 民法の請負契約解除に関する規定の修正

 

一般に請負契約は、請負の目的物に「契約の目的を達成できないような瑕疵」がある場合には契約解除ができるとされていますが(民法第635条本文)、建物の請負契約の場合については、例外的に契約の解除は制限されています(同条但書)。
これは建物のような代金が高額になる請負契約の場合にも解除を認めてしまうと、請負人に莫大な損害を被らせてしまうおそれがあるという価値判断があるためです。

 

しかしこのような民法の規定はありますが、実務上は、建築請負契約を締結するにあたり、「契約の目的を達成できないような瑕疵」(以下「重大な瑕疵」といいます。)がある場合には、注文主は解除又は損害賠償請求ができる旨規定して、民法を修正することが多いです。このような規定は、中央建設業審議会や建設業界の業界団体が作成しているモデル契約書(建設工事標準請負契約約款)にも定められています。
ただし、契約の解除等ができる重大な瑕疵をどのように考えるかは難しい問題です。

 

2 建築請負契約「全体」の解除は難しい

 

建築請負契約の解除に関する判例(最判昭56217日・判タ43891頁)では、「工事内容が可分であり、当事者が既施工部分の給付に関し利益を有するときは、特段の事情のないかぎり、既施工部分について解除することはできず、未施工部分についての一部解除ができるにすぎない」としたものがあります。
この判例からすると、完成した建物に瑕疵がある場合でも、可分であり、有価値であると認められる部分があれば、建物全体の解除はできず、可分かつ有価値の部分の解除はできないものと考えられます。

 

また、建替費用相当額の損害賠償が争われた事案で、「建築請負の仕事の目的物である建物に重大な瑕疵があるために建て替えざるを得ない場合には、注文者は、請負人に対し、建物の建て替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することができる」と判断した判例があります(最判平14924日・判時180177頁)。
ただし、この事案で問題となった建物は、①その全体にわたって極めて多数の欠陥箇所があること、②主要な構造部分について本件建物の安全性及び耐久性に重大な影響を及ぼす欠陥があること、③根本的な欠陥を除去するためには、土台を取り除いて基礎を解体し、全体をやり直す必要があること等の建て替えざるを得ないような事情があったため、建替費用相当額の損害賠償が認められています。

 

なお、建物の瑕疵の重要性について、実務上、建物の基礎部分、躯体部分などの瑕疵は建物の安全性や耐用性と直接かかわることとなるので重要なものといえますが、材質・寸法の相違、内装関係の瑕疵、美観にかかわる瑕疵等は重要なものではないと考えられています(田中峯子編「建築関係紛争の法律相談(改訂版)」299頁)。

 

3 まとめ

 

これらの判例等の傾向をまとめますと、請負人側が違法な施工をした結果、瑕疵のある建物が建築されてしまった場合において、建物全体の解除(または建替費用相当額の損害賠償)が認められるには、安全性及び耐久性に重大な影響を及ぼすような重大な瑕疵であって、かつ、可分かつ有価値の部分がないことが必要であると考えられます(ただし、可分かつ有価値の部分がある場合でも、その部分を除いた損害賠償請求は可能)。

 

今回のレオパレスの事件に戻りますと、

①請負人(施工業者)の施工に問題があったのであれば、注文主(レオパレス)としては請負人に対して、防火性を充たさない瑕疵等の重大な瑕疵のある物件については、(可分な部分がないのであれば)建替え又は建替費用相当額の損害賠償を請求し、遮音性を充たさない瑕疵等の軽度の瑕疵のある物件については、その瑕疵の修補ないし部分的な損害賠償請求を行うことになるでしょう。
②反対に、注文主(レオパレス)が請負人に違法な指示をしていたのであれば、当然解除等はできず、それよりも関係者(今回のオーナーや入居者)への補償をどうするかという点が問題になります。一説によると、今回の建築基準法違反は、基本的な部分に関する違反であり、請負人が施工段階で気付かなかったということは考えにくいのではないかということです。もし請負人としても建築基準法違反を黙認しながら施工していたということであれば、共同不法行為等の責任があるとして、請負人としても注文主と一緒に関係者への補償を考える必要があるでしょう。

 

今回の事件はまだ調査中ということで、今後さらに建築基準法違反のアパートが見つかるかもしれませんが、多くの入居者が退去を求められる異常な事態が生じており(しかも引越繁忙期の3月までに)、建築基準法違反の責任はもちろん、今後関係者に対する補償をどのように行っていくのかについても会社の責任が問われることになるでしょう。

産休には、出産予定日の6週間前(多胎妊娠(双子以上)の場合は14週間前)の「産前休業」と、出産の翌日から8週間の「産後休業」の2種類があります。
この「産前休業」と「産後休業」とを併せて単に「産休」と一般的には呼んでいますが、両者の休業は取扱いが異なるので注意が必要です。

 

まず、「産前休業」ですが、これは6週間以内(多胎妊娠の場合は14週間以内)に出産する予定の女性が、産前休業を請求した場合において、使用者がその者に与える休業のことをいいます(労働基準法第65条第1項)。
すなわち産前休業は、あくまでも妊娠した本人の「請求」があってはじめて付与すればいいので、請求がない場合には産前休業を与える必要はありません。

 

これに対して「産後休業」ですが、これは労働基準法上の「産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない」(第65条第2項)という規定があることにより与えられる休業で、使用者には産後休業を与えることが義務付けられています。そのため、産前休業と異なって、妊娠した本人の請求を待つまでもなく、使用者は当然にその本人を休業させなければなりません。
ただし、産後6週間を過ぎ、かつ職場復帰に支障がないと医師が認めた場合には、例外的に8週間を経過せずとも職場復帰させることが可能です(同項但書)。

 

これら産休の対象労働者は、「6週間以内(略)に出産する予定の女性」と「産後8週間を経過しない女性」となっており特に制限は設けられていません。
そのため、正社員、契約社員、パート労働者等の区別なく、産休をとることが可能であり、かつ時期に制限もないので入社後すぐに産休をとることも可能です(入社後すぐの産休については色々あると思いますが、産休中に解雇その他の不利益取扱いを行うことは法律上明確に禁止されています。労働基準法第19条第1項、男女雇用機会均等法第9条第3項)。

 

産休中は、就業規則等に定めがない限り無給となりますが、健康保険に加入している場合には、産休中に出産手当金(標準報酬額の3分の2)が支給されます。
ちなみに、フリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリは、産休中(だけでなく産前10週の特別休暇中と産後約6カ月の期間)でも100%の給与を保証しているそうなので、随分と太っ腹な対応をしていますね。

 

ところで、上記のとおり原則として産休中は無給ですが、この産休中に有給休暇をとることで、少しでも給料を確保したいと考える方がいるかもしれません。
この点、有給休暇とは、「労働者の労働義務」と「使用者の賃金支払義務」が併存している中で、「労働者の労働義務」だけを免除して、「使用者の賃金支払義務」のみを残す休暇です。すなわち有給休暇を取得するためには、そもそも「労働者の労働義務」があることが前提になるのです。

 

上記の「産前休業」と「産後休業」の違いについてもう一度確認しますと、産前休業はあくまでも、妊娠した本人の「請求」があって初めて付与されるものなので、たとえ出産予定日の6週間以内であったとしても、産前休業の請求をしない限り、「労働者の労働義務」は存続し続けることになります。
これに対して、「産後休業」は、妊娠した本人の請求を待つまでもなく、使用者は当然に産後8週間(医師が認めた場合は6週間)まで休業させなければいけないものですから、産後8週間の期間については、そもそも「労働者の労働義務」は存在しません。

 

したがって、産前期間中(出産予定日の6週間前以内)にもかかわらず産前休業を請求していない期間においては、有給休暇の取得が可能となりますが、産後8週間の期間については有給休暇を取得することはできません。

 

以上の「産前休業」と「産後休業」の違いをまとめると以下の表のとおりとなります。

表:「産前休業」と「産後休業」の違い

 

産前休業

産後休業

期間

出産予定日の6週間前以内

産後8週間(医師が認めた場合は6週間)

取得方法

労働者の請求

法律上当然に取得

給与

原則無給

※就業規則等の定めがある場合有給

※健康保険加入なら出産手当金(標準報酬額の3分の2)あり

原則無給

※就業規則等の定めがある場合有給

※健康保険加入なら出産手当金(標準報酬額の3分の2)あり

有給休暇

出産予定日の6週間前以内でも産前休業の申請がない期間は取得可能

不可

このように、「産前休業」と「産後休業」には違いがありますので、一緒くたに「産休」として取り扱うと間違えることがありますので、注意が必要です。

 

休日振替と代休は、一見すると似ているので、あまり区別なく使用されていることがありますが、実は時期や割増賃金の支払い等、取扱いが両者で異なっていますのできちんと区別する必要があります。


休日振替とは、就業規則上休日と定められた特定の日を事前に変更して労働日とし、別の労働日とされている日を休日に変更することをいい、これに対し、代休とは、就業規則上の休日に休日労働させた後、これに代わって労働を免除する日を付与することをいいます。


結局どう違うのか?ということで、両者の違いをまとめたのが以下の表です。

  (休日振替と代休の区別)

 

休日振替

代休

時期

事前

事後

就業規則の定め

必要

不要

※ただし、賃金控除を行う場合には定めておくほうが適当

割増賃金の支払い

不要

必要

休日の指定

使用者が指定

労使間の自由

 

休日労働が法定休日(毎週1日又は4週間に4日の労基法上定められた最低限の休日)に該当する場合には、35分の割増賃金の支払いが必要になります。


ところが、休日振替を行うことにより、もともとの法定休日が労働日に変更になるので、この労働日に働いても「休日労働」とはならず、休日労働に対する割増賃金の支払義務は発生しません。
これに対して、代休の場合は、法定休日の労働が行われた後に、いわばその代償として以後の特定の労働日を休みとするものであって、前もって法定休日を振り替えたことにはなりません。そのため、法定休日に「休日労働」した事実は消えませんので、休日労働分の割増賃金の支払義務が発生します。
(ただし、法定休日ではない休日(所定休日)について、休日振替や代休が行われても、就業規則に別段の定めがない限り、休日割増賃金という話にはなりません。)


また、休日振替は、労働契約の内容として特定されている休日を、使用者が一方的に他の日に変更することになるので、労働条件の変更になります。つまり、労働契約上の命令権の根拠が必要となり、就業規則の定めが必要になります。
これに対し、代休は、休日労働させた後に、別の労働日における就労義務を免除するものですので、労働者に有利な取扱いになるとして就業規則の定めは必須ではありません。逆に言えば、就業規則に使用者の義務として定められていない限り、代休を付与することは使用者の義務ではないのです。

 

ただし、代休取得後に就労免除分の賃金の控除を行う場合には、後々疑義が生じないように控除方法について就業規則に定めておくことが適当です。
例えば、「代休が付与された場合、法定休日における労働については、労働基準法所定の割増賃金(35分)のみを支払うものとする」等ときちんと定めておくことも検討したほうが良いと思います。


このように、休日振替と代休は、取扱いがそれぞれ異なっており、割増賃金の計算を間違えたりするおそれがあるので、きちんと区別することが必要不可欠でしょう。

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1024日に厚生労働省は企業などがデジタルマネーで給与を従業員に支払えるよう規制を見直す方針を固めたとのニュースがありました。従業員に支払う給与を、銀行口座を通さずに、プリペイドカードやスマートフォンの資金決済アプリなどに送金できるようにするそうです。(日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36868440U8A021C1MM8000/

 

最初に法的な原則論を整理しますと、従業員に対して支払う給与(賃金)については、「通貨」によって支払わなければなりません(通貨払の原則:労基法第24条第1項)。
「通貨」とは、我が国に強制通用力のある貨幣及び紙幣を意味しており、要は日本円の硬貨と紙幣(日本銀行券)で支払わなければならないということになります。
ちなみに「通貨」には外国通貨は含まれませんので、会社が一方的に「今日から給与はドルで支払うことにした」と言って給与をドル払いにすることはできません。

以上が原則論で、これを修正する例外が3パターンあります(労基法第24条第1項但書)。

①法令に別段の定めがある場合

②労働協約に別段の定めがある場合

③(確実な支払の方法として)厚生労働省令で定める場合

①法令に別段の定めがある場合
まず1つめの、法令に別段の定めがある場合ですが、今のところここでいう「法令」は存在しないので、特に問題にはなりません。

②労働協約に別段の定めがある場合
次に2つめの、労働協約に別段の定めがある場合について、労働協約とは、労働組合と会社との間の書面で締結される協定のことをいいますが、労働組合がない会社では、労働協約によって通貨払いの原則を修正することはできないので注意が必要です。

③厚生労働省令で定める場合
最後に3つめの、厚生労働省令で定める場合ですが、これが冒頭で挙げたニュースの話です。
現在では厚生労働省令(労働基準法施行規則第7条の2)によって、労働者の同意があることを前提に、給与を金融機関口座に振込むことが可能となっています。
なぜこれが通貨払の原則の例外なのか?というと、給与の振込みでは、厳密に言えば、労働者は通貨そのものを受領できるのではなく、金融機関に対する預金債権を取得することになるので、通貨払の原則の例外になるのです。
金融機関口座への振込みでも、確実に労働者の手元にいくので、それなら許容しましょうという価値判断です。

 

今回厚生労働省は、これを更に拡大して、従業員に支払う給与を、プリペイドカードやスマートフォンの資金決済アプリなどにも送金できるようにするそうです。
これは昨今の労働者人口の減少に伴う外国人労働者の受け入れをみると、必然的な流れではないでしょうか。

ただし、この記事によればこの手続きの利用ができるのは、デジタルマネーを手数料無しで現金化できることが条件となっていますが、現在のところ(銀行所定のプリペイドカードを除けば)デジタルマネーを現金化するのは難しいと思いますので、実現のためには今後インフラが整備される必要があります。

とはいえ今後銀行口座を間に入れずに給与の振込みができるようになると、外国人労働者にとって働きやすくなるでしょう。
給与の現金払いでは安全面の心配や、確実に給与を支払った証拠を確保するためにも、最近では給与の銀行口座への振込が一般的になってきましたが、銀行口座を外国人が開設しようとすると大変です。短期滞在(90日以内)の場合は開設できないですし、長期滞在ビザを持っていたとしても、日本での滞在期間が6ヶ月未満の場合は開設ができないなどハードルが高いですが、銀行口座が不要となると、外国人労働者でも給与の支払いを受けることが容易になります(今後は併せて就労ビザの拡大も行われていくと考えられます)。

デジタルマネー決済の昨今の状況をみると、クレジットカードや電子マネーの利用のみ(現金不可)の店が出てきたり、病院の診療費の支払いに電子マネーの利用ができたり、経済産業大臣がクレジットカード会社に対し手数料の引き下げを要請する考えを示したりするなど、デジタルマネー決済の推進(キャッシュレス化)の流れに入っています。
このままキャッシュレス化が拡大すれば、上記のデジタルマネー現金化の条件もなくなるのではないでしょうか。

ちなみにアメリカでは、既に「ペイロールカード」というものがあって、会社は銀行を介さずに直接このカードに入金し、従業員はこのカードでショッピングをすることが可能になっており、日本の一歩先を行っています。
ただし、アメリカではペイロールカードの現金引出しの際の手数料について批判がされているので、厚生労働省はこの批判を避けるために、今回あらかじめデジタルマネーを手数料無しで現金化できることを手続利用の条件にしているのではないでしょうか。

今回のデジタルマネーによる給与支払いは、外国人労働者受け入れの布石となることでしょう。

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