カテゴリ: その他法律

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昨日(2019年9月4日)の日本経済新聞朝刊3頁に「民事裁判 審理期間1/3に」という注目すべき記事が出ていました。

(以下「抜粋」)

「最高裁や法務省が参加する研究会が民事裁判〔中略〕の審理を半年以内に終える新制度を検討していることがわかった。」

「最高裁の統計によると、証人尋問が行われるなどして18年に終わった一般的な民事裁判では第1回口頭弁論から結審まで平均16ヶ月を要した。数年かかる場合もある。」

「新制度では終結時期を決め、争点を絞り調べる証拠などを減らす。」

「迅速な訴訟に向けた裁判のIT(情報技術)化が2023年度以降の完了を目標に進んでおり、それに合わせて新制度の導入を目指す。」

「新制度は短期間で集中的に審理するため、訴訟当事者には訴状や準備書面をウェブ上で裁判所に提出するよう義務付ける。書面の提出は3通までとし、文字数やページ数も統一することを想定している。」(同朝刊社会面)


(飛田の感想)
全面的に賛成。実務をしていると本当に裁判には時間がかかりすぎていると実感する。中には、あまりに裁判が長期化しているので、当事者双方とも嫌気をさし、しょうがないので、しぶしぶ和解している例も散見される。これでは、裁判が事件を解決したのではなく、時(とき)が事件を解決したという感じだ。

 もっとも、これについては、裁判所の責任というよりは、弁護士の責任が大きいだろう。迅速に案件を処理できるような組織的な事務所体制になっていないとか、また、褒められた例ではないが、負け筋の案件などでは、わざと事件の進行をゆっくりしようとする誘惑がある。弁護士は依頼人の利益のために働いているので、必ずしも、このこと自体を責めることはできないが、ただ、現状の制度や運用が、昔ながらの弁護士事務所の体制や、進行を遅らせることができてしまう原因となっていることが問題だ。したがって、制度の方を変える必要がある。

 ただし、1点問題がある。同記事によると、「原案では原告が提訴時に新制度の利用を申し立てて被告も同意した場合、原則6ヶ月以内に審理を終える。」とある。しかし、現状一番問題となっているのは、被告の方が負け筋で、「次の期日は2ヶ月先でないと入りません。」などと進行を遅らせられるような案件だ。もちろん、当初から証拠が薄い案件または途中で負け筋であることが判明した案件などでは、原告側が進行を遅らせようとする場合もある。したがって、6ヶ月以内に審理を終結するというこの新しい制度が当事者の申立てや、それに対する同意を要件にしてはうまく機能しないと思うのだ。

 私としては、6ヶ月というと今の運用よりも大分縮まるが、それでも当事者としては「長い」と感じると思うので、特別の事情がない限り、全ての民事事件において、原則6ヶ月以内に審理を終結するような制度設計すべきであると考える。
以上

 先日(7月21日)、参議院選挙が行われ、色々なことが話題になりましたが、ワイドショー的に1番インパクトがあったのは、「NHKから国民を守る党」(N国)が比例区で約2%の得票を獲得し、党首の立花孝志氏が参議院議員になったことでしょう。この立花孝志氏、NHKの政見放送において「NHKをぶっ潰せ!」と連呼したり、当選後も、自身を気持ち悪いなどと言ったマツコ・デラックスさんについて、「マツコ・デラックスをぶっ潰せ!」などと攻撃したりして、過激なパフォーマンスを続けています。しかし、N国の政策自体はとてもシンプルで、「NHKをスクランブル放送化せよ。」ということです。つまりNHKと受信契約をした者だけがNHKを見られるようにして、NHKを見ない人が受信料の支払いを強制されることがないようにしたいということなのです。産経新聞の世論調査によると、このNHKのスクランブル化ということについては、52%が賛成であり、反対を上回っています。つまり、それなりに世論の支持を受ける政策を掲げているから参院選の比例区において約2%もの得票を得ることができたのでしょう。

 

 このN国の台頭を見るにつけ、私が思い出すのは、一昨年(平成29年)12月6日に出たNHKの受信料をめぐる最高裁大法廷判決です。放送法64条1項本文は、「協会〔注:NHKのこと。〕の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と定め、テレビ等の受信設備を家に設置すると、NHKとの間で受信料契約をすることが強制され、受信料を支払わなければならなくなりますが、このような仕組みが、憲法の保障する契約の自由、知る権利(21条)及び財産権(29条)を侵害しているのではないか?という点が争われたのがこの事件です。具体的には、テレビを設置することが必ずしもNHKの番組を見ることにはならないのですが、それにもかかわらず、NHKに必ず受信料を支払わなければならないというのは不当だということです。

 

 これに対して、最高裁大法廷は、受信設備設置者にNHKの受信料の支払いを強制する放送法64条1項本文の規定を合憲と判断しました。その理由は、戦後、国会が、テレビ放送を、公共放送事業者と民間放送事業者の2本立てにして、前者を担うものとしてNHKを存立させ、受信設備設置者に受信料を負担させることにした仕組みは、「憲法21条の保障する表現の自由の下で国民の知る権利を実質的に充足すべく採用され、その目的にかなう合理的なものであると解されるのであり、かつ、放送をめぐる環境の変化が生じつつあるとしても、なおその合理性が今日まで失われたとする事情も見いだせないのであるから、これが憲法上許容される立法裁量の範囲内にあることは明らかというべきである。」というのです。

 

 私は、最高裁が、戦後、まだテレビ放送があまり行われていなかったときに、テレビの設置者全員にNHKの受信料を負担させることに合理性があると言っていることにはいいとしても、現在、「放送をめぐる環境の変化が生じつつあるとしても、なおその合理性が今日まで失われたとする事情も見いだせない」と述べている点はちょっと疑問に思っていました。東京では、何十年も前から地上波だけでNHK以外に5チャンネル(日テレ、TBS、フジ、テレビ朝日、テレビ東京)はあり、ケーブルテレビでは、専門チャンネルも含めてそれこそ数百チャンネルあり、インターネットのテレビでもニコニコ生放送やアメーバTVなど地上波に負けないような放送がなされているので、NHKがなければ、国民の知る権利が実質的に充足されないなどとはいえないのではないかと思います。少なくとも、テレビを設置したということだけでNHKの受信料を負担させることに合理性があるとは思われません。しかも、現在では、NHKと受信料契約を締結した者だけにNHKが見られるようにする(スクランブル化)ことが技術的・コスト的に容易になっています。政府の広報や災害時の緊急放送、(議論はあると思いますが)教育番組などは税金で運営するとして、通常のドラマ・歌番組・ニュース・スポーツなどは、NHKを見ない人にまで負担させるのは理由がないように思います。N国の台頭やNHKのスクランブル化に賛成する人が52%もいるという結果をみると、やはり最高裁大法廷は時代の流れを読めていなかったのではないかなと感じます。

 

 この時代の流れや、人々の規範意識の変化を敏感に感じる能力というのは我々法曹にとって重要なことだと思います。それがないとピント外れな結論が導かれてしまうからです。

 

 私が、最近、世の中が変わったなと思うのが

 

(1) 戦後すぐのころは、出生率が4倍くらいで、日本の人口が増えすぎることを心配していた政府は、ブラジル等への移民政策を進めていたが、現在では、出生率が1.42くらいまで減り、少子化時代となって、労働力も不足しているので、なんとか移民を受け入れようと議論している。

(2) つい最近まで、長時間労働は、日本人の勤勉さの象徴として良いイメージであったが、働き方改革が叫ばれて、残業は悪とみなされるようになった。

(3) 私の子供のころは、タバコはカッコいい大人の象徴で、東海道線などでは、電車の中でも平気でタバコが吸われていたが、現在はタバコの健康被害が明らかとなり、イメージ的にも、ニコチンの依存症から抜けられないダメな大人の象徴となった。

(4) LGBTは、昔は、ホモ男とか、オカマなどと蔑みの対象であったが、現在では、DNAレベルの問題であることが認識され、最近では、同性婚についても(国際的には遅ればせながらではあるが)本格的に議論されるようになった。

(5) 学校における体罰、職場におけるセクハラ、パワハラは厳禁になった。

(6) 暴力団排除が徹底されるようになった。

(7) 高齢者の運転に白い眼がむけられるようにった。

(8) 高校野球のピッチャーにも球数制限、連投制限が導入されることになった。

 

等々です。皆様も色々と感じているのではないでしょうか。

 

これからも、世の中の流れや人々の規範意識の変化について敏感でありたいと思います。

先月、神戸市は、山から海を見下ろす眺望を保全しようと、建築物の高さ等を規制する検討に入ったとのことです。大阪湾を見渡すことのできる眺望が損なわれないようなルールを設定し、さらに神戸港内の特色ある地形や、神戸ポートタワー、神戸海洋博物館等の見晴らしを守ろうという狙いがあるそうです。
(神戸新聞社:https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201906/0012439723.shtml

 

私の母の実家が神戸だった関係で、神戸に遊びに行くことが多かったのですが、六甲山から見下ろす神戸の街の夜景は格別で、この眺望を守りたいという気持ちはよく分かります。

 

ご存知のとおり、建物を建築しようと思っても、建築主が自由に建物の高さを決められるのではなく、どこに建てるのか、道路はどこにあるのか等の各条件によって、建てられる建物の高さの限度が変わってきます。

建物の高さの制限は、先に述べた地方自治体(神戸市)の条例による制限の他に、①絶対高さ制限、②道路斜線制限、③隣地斜線制限、④北側斜線制限、⑤日陰制限があり、この中で適用のある複数の制限のうち、最も厳しい制限が、そこで建てられる建物の高さの限度になります。

 

絶対高さ制限(①)は、第一種・第二種低層住宅専用地域に建物を建てる場合に適用があり、高さは10m又は12mまでと制限されてしまいます(建築基準法第55条第1項)。例えば大田区の田園調布は、大部分がこの第一種低層住宅専用地域になりますので、駅前にもかかわらず低層の住宅しか建てることができません。

また道路斜線制限(②)は、敷地が面している道路の幅等によって定められる制限であり、この計算が複雑で、道路の反対側に川や公園があるような場合や、2つ以上の道路に敷地が面している場合、道路の幅が12m以上ある場合等には計算値が変わります。法令を読んでも、慣れないと何が何だか分からないような書きぶりになっており、図でも書いてくれればいいのにと常々思っています。

 

ところで、私は、大学の学部は建築学科だったということもあり、今月の始めに、2級建築士試験を受けてきました。1級建築士と2級建築士の違いですが、2級建築士は建てられる建物の規模(高さや面積等)に制限があり、また、1級建築士の受験資格には建築の実務経験が必要になりますが、2級建築士の受験資格は大学で建築を学んだような場合には実務経験は課されていません。ユニクロの柳井社長のご自宅などの大豪邸でない限り、多くの戸建て住宅は2級建築士免許で建てることができます。

 

2級建築士試験の概要を簡単にご紹介しますと、試験は、学科試験と製図試験の2つのパートに分かれており、学科試験に合格した人だけが、9月に行われる製図試験を受けることができます。

学科試験は、①建築計画、②建築法規、③建築構造、④建築施工の4種類に分かれており、例えば建築計画(①)は、光や音の性質に関する知識や建築物の環境負荷、給水管径の知識、他には建築物の歴史など出題されます。今年は、修学旅行で人気の奈良の薬師寺にある東塔が、三重塔か五重塔のどちらかが分かっていないと解けない問題がありました(かなり迷いました)。

 

建築法規(②)は、司法試験とは異なり判例を覚えたり抽象的な法文を解釈したりするというわけではないのですが、時間内に条文を探さなければならないだけでなく、読みにくい条文を読み解かなければなりませんので、大丈夫だろうと高をくくってあまり勉強をしていなかったこともあり、難しく感じました。先に述べた建築物の高さ制限の法令も非常に難しかったです。

 

建築構造(③)は建築部材にかかる力の計算問題や地震力や風力に関する知識等で、元々計算は好きだったせいか楽しんで取り組むことができました。

建築施工(④)は、施工するための足場や基礎工事の知識、塗装や工法等に関する問題が出題されます。最近銀座では建設ラッシュのせいか、どこもかしこも工事中ですので、施工中の足場や機材・部材等を直接観察することができるので、試験勉強にとても役立ちました。

 

今回幸い学科は突破しましたので、9月の製図試験に向けて夜な夜な製図の勉強をしています。もっとも、今年の製図試験は木造設計だそうで、自分は鉄筋コンクリートを中心に研究していたということもあり木造の知識があやふやで、正直どうなることやらと思っています。とにかく9月の製図試験は頑張ります!

 皆様、先日のNHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」(https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20190602)をご覧になりましたか?ネットでもかなり話題になり、再放送もされたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
 この番組は、安楽死を希望する日本人女性が、スイスで安楽死するまでの過程に密着したもので、彼女が亡くなる瞬間も含めて放映されています。私もこの番組を見ましたが、実際に人が安楽死するまでの過程を映像で見るとかなり衝撃的で、改めて多くを考えさせられました。

 

 ところで、安楽死には、「積極的安楽死(直接的安楽死)」、「間接的安楽死」、「消極的安楽死(尊厳死)」の三種類があるとされています。
 積極的安楽死(直接的安楽死)とは、患者を苦痛から解放するために、患者の意思により生命を断つこと、間接的安楽死とは、患者の苦痛の除去・緩和が間接的に死期を若干早めること、消極的安楽死(尊厳死)とは、無益で苦痛をもたらすにすぎない延命措置を中止すること、のことを言います(山口厚「刑法総論 第3版」177ページ)。
 上の定義で言うと、NHKスペシャルの事例は、積極的安楽死(直接的安楽死)に当たりますね。

 

 法律の世界では、安楽死は、死に関する自己決定をどこまで尊重すべきかという文脈で登場することが多く、具体的には、安楽死を実行したり助けたりした医療従事者・家族等を処罰することができるかという形で問題になることが多いです。

 

 日本には、現在、安楽死に関する明確な法制はなく、関連するいくつかの判例があるにとどまっています。
 代表的なところでは、最判平成2112 7日(刑集 63111899頁)、横浜地判平成 7 328日(判タ 877148頁)、名古屋高判昭和371222日(高刑159674頁)などがありますが、例えば、横浜地判平成 7 328日(判タ 877148頁)は、安楽死が許容される要件として、①患者に耐え難い激しい肉体的苦痛が存在すること、②患者について死が避けられず、かつ死期が迫っていること、③患者の意思表示があること(間接的安楽死の場合は推定的意思で足りるが、直接的安楽死の場合は明示の意思表示に限る。)を挙げています。

 

 もっとも、上記いずれの事例についても、患者本人の意思に基づくとは認められないなどの理由で、結果的に被告人(医師)には罪が成立するとされていますので、一般論として、安楽死許容の要件は挙がっているものの、具体的にどのような状況であれば、安楽死を実行・手助けしても刑事責任が問われないのかは、はっきりとは分からないままになっています。
 この点は、今後、明確な法制やガイドラインを作るなどして、医療関係者等が混乱しないようにしていく必要があるように思います。

 

 なお、最近、時たま作成の依頼をいただくことがあるのですが、現在、公証役場で作成できる公正証書の類型に、「尊厳死宣言公正証書」というものがあります。(http://www.koshonin.gr.jp/business/b06/q0603
 これは、公正証書の嘱託人が、将来病気にかかり、回復見込みのない末期状態に至ったときは、尊厳死を望む、すなわち死期を延ばすためだけの延命措置を差し控え、中止する旨等の宣言をし、公証人がその宣言を公正証書の形にするものです。
 この公正証書があることで、患者本人が尊厳死を望んでいることが明確となるため、医療現場としても尊厳死を容認しやすくなると言われています。将来的に、尊厳死を望まれる方は、この公正証書を作成することも検討されると良いのではないかと思います。

 

 今回、番組を通じて社会で話題になったこともあり、安楽死に関しては、今後、日本でもますます議論が進んでいくと予想されます。まだご覧になっていない方には、ぜひNHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」のご視聴をおすすめします。

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来年(2020年)4月1日から施行される改正民法の勉強をしていて、あれっ???と思ったことの第二弾です。まずは条文から。


(債務者の取立てその他の処分の権限等)
第423条の5 債権者が被代位権利を行使した場合であっても、債務者は、被代位権利について、自ら取立てその他の処分をすることを妨げられない。この場合においては、相手方も、被代位権利について、債務者に対して履行をすることを妨げられない。



この条文の趣旨については、法務省の立法担当者による筒井・松村編著「一問一答 民法(債権関係)改正」(商事法務)93頁から94頁にかけて次のように説明されています。長くなりますが以下引用。

「4 債務者の処分権限の制限の見直し
 旧法化の判例(大判昭和14年5月16日)は、債権者が代位行使に着手して、債務者にその事実を通知し、又は債務者がそのことを了知した場合には、債務者は被代位権利について取立てその他の処分をすることができないとしていた。また、下級審裁判例の中には、債務者による処分が制限されることを前提に、この場合には、相手方が債務者に対して債務の履行をすることもできないとするものがあった。
 しかし、債権者代位権は、債務者の責任財産を保全するため、債務者が自ら権利を行使しない場合に限って債権者に行使が認められるものであるから、債権者が代位行使に着手した後であっても債務者が自ら権利を行使するのであれば、それによって責任財産の保全という所期の目的を達成することができる。それにもかかわらず、債務者による処分を制限するのは、債務者の財産管理に対する過剰な介入である。また、債務者による取立てが制限された結果相手方が債務者に対して債務の履行をすることも禁止されると解した場合には、相手方は債権者代位権の要件が充足されているかを債務を履行する前に判断しなければならなくなるが、相手方は、その判断に必要な情報を有しているとは限らない。
 そこで、新法においては、債権者が被代位権利を行使した場合であっても、債務者はその権利について取立てその他の処分をすることができ、相手方も債務者に対して履行をすることを妨げないとしている(新法第423条の5)。」


(私の感想)
 えっえっ!そうなの???私の実務的感覚としては、債権者代位権が行使される場面は、債務者がとてもお金に困窮しているときであり(いわゆる無資力)、方々からお金の督促をされているようなときなので、債務者のもとにお金が入ってくると、すぐに使われてしまうというものです。だから、従来の判例は、債権者が代位権行使に着手したときは、債務者に被代位権利の取立等をすることができないと解釈するとともに、債権者は相手方に対し、(債務者ではなくて)自分に支払えと請求できるようにしていたという理解なのです(注1)。つまり、債権者代位権が行使されているのに、債務者が被代位債権の取立等をすることを認めると、債務者の責任財産の保全という目的も実質的には達成されなくなるから、債務者の取り立てや、債務者への支払いを禁止していたと考えるのです。

 現実的に考えても、債権者代位権が行使された場合、債務者は相手方に「頼むから自分に払ってくれ。長い付き合いじゃないか。迷惑は絶対にかけない。」と頼むでしょう。で、その際に、新法第423条の5により確かに債務者に支払ってもOKということになると、相手方としては、(債権者代位権を行使してきた見知らぬ第三者ではなく)従来から付き合いがある債務者に心置きなく払えることになるのです。かくして、債権者代位権の実効性はおそろしく低下するでしょう。

 まぁ、そもそも債権者代位権は、債務者の無資力を立証するのが難しかったり、被代位権利を探索することが難しかったりして、実務上はあまり使われない制度なのですが、この第423条の5により、ますます使われなくなるのではないでしょうか???


(注1)この後者の点は、第423条の3で法定された。であれば、どうして前者について、反対のことを法定してしまったのか???

まずは、次の条文を読んでほしいと思います。これは、東京弁護士会内の最大派閥・法友会の若手弁護士の会である法友全期会の債権法改正特別委員会が『改正民法 不動産売買・賃貸借契約とモデル書式』という本の中で発表した土地建物売買契約書(例)の条文です。

 

(契約不適合責任)

第11条 買主は売主に対し、本件物件に下記(1)ないし(4)の瑕疵があるなど、本件物件が本契約の内容に適合しないものであった場合、相当の期間を定めて当該瑕疵の修補等、履行の追完を催告し、その期間内に履行がないときは、買主はその不適合の程度に応じて代金の減額を請求できる。この場合、減額する代金額は、当事者間での協議により決定するが、協議がまとまらない場合には、契約内容不適合がなければ本件物件が有したであろう価値に対して、本件物件の実際の価値との間で成立する比率に従って代金額を減額するものとする。

(1) 雨漏り

(2) シロアリの害

(3) 建物構造上主要な部位の腐蝕

(4) 給排水管(敷地内埋設給排水管を含む。)の故障

 なお、買主は売主に対し、本件物件について、前記瑕疵を発見したとき、すみやかにその瑕疵を通知して、修復に急を要する場合を除き売主に立ち会う機会を与えなければならない。

〔以下、省略〕

 

この契約書(例)の条文について違和感を感じないでしょうか?この違和感を感じるには202041日から施行される改正民法における瑕疵担保責任のことを知っておくことが必要です。

 

これまで、不動産(土地・建物)や中古動産(自動車・機械)などの特定物の売買については、その物自体を売却するという契約なのだから、その物自体を引き渡せば売主の責任は果たしたことになるが(いわゆる特定物ドグマ)、ただ、目的物に隠れた瑕疵(=通常有すべき品質・性能を欠くことがある)ときに売主に何も責任追及できないとすると買主に酷なので、瑕疵担保責任という責任を法律が特別に認めたのだ(法定責任説)と解されていたのです。

それに対し、改正民法では、いえいえ特定物であろうが、不特定物であろうが、売買の当事者は、その合意した一定の品質・性能を有する目的物を売買の対象にすることを意図していたのであるから、その意図した目的物が引き渡されなかったのであれば、契約上の責任が発生するのだ(契約責任説)という立場に立っています。つまり、瑕疵担保責任といっても、それは債務不履行責任と同じだというのです。

そこから、

1.これまでは「隠れた」瑕疵しか責任追及できなかったが、改正民法では、隠れていたか否かにかかわらず、目的物が契約に不適合なものであれば、債務の履行が行われたとは言えないので、売主に対して責任を追及できる。

2.これまでは、瑕疵担保責任は法定責任という前提があったため、そこにおける損害賠償は信頼利益(現実に発生した損害)のみが対象になると考えられていたが、改正民法では、通常の債務不履行と異ならないから、逸失利益(得べかりし利益)も対象になる。
などの違いが導かれるのです。

 

そして、ここが重要な点なのですが、「瑕疵」という用語は、国民一般からは理解しにくい用語ですし、従来から判例上「瑕疵」は「契約の内容に適合しないこと」と解釈されていたところ(最判平成22.6.1、最判平成25.3.22)、「瑕疵」という用語では、当事者が目的物上のキズを問題にしていなくとも客観的にキズがあれば売主に責任が発生するなどいう誤解を招くおそれもあるので、積極的に使わないとの決断がなされ、民法典からは一掃されてしまったのです(「一問一答 民法(債権関係)改正」(275頁)参照)。

 

ですから、上記の条文で、「本件物件に下記(1)ないし(4)の瑕疵があるなど」とか、「当該瑕疵の修補等、履行の追完を催告し」とか「前記瑕疵を発見したとき」とか、「瑕疵」という用語を使うのは、民法改正の趣旨をよくわかっていないと言わざるを得ないと思うのです。私としては「欠陥」とか「不適合」とかもっと現代的な言い回しにした方がいいと思います。


ただ、いずれにしても、改正民法は202041日から施行されますので、クライアントの皆様にとっては、契約書式の見直しが急務になりますね。


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来年(2020年)4月1日から施行される改正民法の151条には、「協議を行う旨による時効の完成猶予」の条文が新設されています。
長くなりますが、条文を引用すると次のとおりです。



(協議を行う旨の合意による時効の完成猶予)
第151条 権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、次に掲げる時のいずれか早い時までの間は、時効は、完成しない。
一 その合意があった時から1年を経過した時
二 その合意において当事者が協議を行う期間(1年に満たないものに限る。)を定めたときは、その期間を経過した時
三 当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する旨の通知が書面でされたときは、その通知の時から6箇月を経過した時
2 前項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた再度の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有する。ただし、その効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて5年を超えることができない。
3 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた第1項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。同項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた催告についても、同様とする。
4 第1項の合意がその内容を記載した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)によってされたときは、その合意は、書面によってされたものとみなして、前三項の規定を準用する。
5 前項の規定は、第1項第3号の通議について準用する。

このような時効完成猶予事由を新設した理由については、法務省で民法改正を担当していた筒井・松村著『一問一答 民法(債権関係)改正』49頁によれば、「旧法の下においては、当事者が権利をめぐる争いを解決するための協議を継続していても、時効の完成が迫ると、完成を阻止するためだけに訴訟の提起や調停の申立てなどの措置をとらざるを得ず、当事者間における自発的で柔軟な紛争解決の障害となっていた。そのため、このような協議を行っている期間中は、時効が完成しないように手当をする必要がある。」とのことです。

また、単に協議をしているという事実状態のみでは足りず、当事者間で協議を行う旨の合意をしていることが必要なのは、同書によれば、「どのような状態に至れば協議といえるかは不明瞭であるのに対して、協議を行うことを対象とした合意の存否であればその判断は比較的用意であり、事後的な紛争を招きにくいから」ということのようです。

さらに、書面又は電磁的記録による合意を要件にしたのは、「事後的に時効の完成猶予がされたか否か等をめぐり分省が生ずる事態を避けるため」とのことです。もっとも、書面又は電磁的記録の様式自体には制限はないから、署名や記名押印が必要であるということではなく、「また、一通の書面である必要もない。例えば、電子メールで協議の申し入れがされ、その返信で受諾の意思が表示されていれば、電磁的記録によって協議を行う旨の合意がされたことになる。」とのことです。

で、ここからは私の意見ですが、この「協議を行う旨による時効の完成猶予」は、実務で使われるようになるでしょうか?

実は、私は、あまり使われないのではないか、と思っています。

売掛金の請求などの権利の存在がはっきりしているものは、まずは、請求書や内容証明を送付して、支払いの催告をするでしょうから、催告による時効の完成猶予の効力が発生し(第150条1項)、その後に、支払いのスケジュールのために協議を行おうということになっても、第151条第3項により、この合意による時効完成猶予の効力を有しません。したがって、この制度は、当事者間で権利の存在について争いがあるような場合に利用されるのかな、と思うのですが、そもそも権利の存在について債務者側が争っている場合には、債務者側は協議にはのってこないでしょうし、さらに協議に時効完成猶予効があるなどと知ったら、一層、協議をすること自体を拒否してくると思うのです。強いて言えば、権利の存在自体には争いはないが、その金額について争いがあるような場合には、「権利についての協議」ができそうですが、その場合にも、通常は、まずは債権者側が内容証明等で権利主張をするでしょうから、はじめに催告が行われることになるのではないかと思うのです。

まぁ、使われるか使われないかは、実際に改正民法が施行されて数年たたないと分かりませんが、実務家としての経験からすると、「使われないんじゃないかな~」と思います。

 働き方改革関連法に続き、影響が大きそうな法改正として、民法(債権法分野)の改正を行う「民法の一部を改正する法律」(平成29年法律第44号)の施行日が迫ってきています。

「民法の一部を改正する法律」は、201762日に公布され、施行日は202041日を予定しています。(一部例外もあります。)

 民法の債権法分野は、1896年(明治29年)に制定されて以降、実質的な内容の改正が行われないまま、今日まで来ました。ですが、流石に100年以上の時が経つと、現在の社会や経済の状況に合わない規定も出てきます。そこで、今回、債権法分野について大規模な改正が行われることになりました。

 ちなみに債権法分野と簡単に言っていますが、「債権」とは「特定人(債権者)が他の特定人(債務者)に対して、一定の行為(給付)を請求することを内容とする権利」(デジタル大辞泉)のことを言い、民法の債権法分野には、この債権の発生・変更・消滅等に関わる様々な規定が含まれます。一口に債権法分野と言っても、その範囲は非常に広いのです。

 さて、「民法の一部を改正する法律」による改正項目は多岐に渡りますが、法務省は、主な改正事項として次の24個を挙げています。(http://www.moj.go.jp/content/001259612.pdf

1.消滅時効に関する見直し                                  2.法定利率に関する見直し

3.保証に関する見直し                                              4.債権譲渡に関する見直し

5.約款(定型約款)に関する規定の新設                 6.意思能力制度の明文化

7.意思表示に関する見直し                                       8.代理に関する見直し

9.債務不履行による損害賠償の帰責事由の明確化   10.契約解除の要件に関する見直し
11.売主の瑕疵担保責任に関する見直し                     12.原始的不能の場合の損害賠償規定の新設

13.債務者の責任財産の保全のための制度                 14.連帯債務に関する見直し

15. 債務引受に関する見直し                                         16.相殺禁止に関する見直し

17.弁済に関する見直し(第三者弁済)                     18.契約に関する基本原則の明記

19.契約の成立に関する見直し                                    20.危険負担に関する見直し

21.消費貸借に関する見直し                                        22.賃貸借に関する見直し

23.請負に関する見直し                                               24.寄託に関する見直し

 
 また、このうち重要な実質改正事項として、次の5つが挙げられています。(http://www.moj.go.jp/content/001259610.pdf

1.消滅時効に関する見直し

2.法定利率に関する見直し

3.保証に関する見直し

4.債権譲渡に関する見直し

5.約款(定型約款)に関する規定の新設

 

 今回、一つ一つの改正項目を解説することはできませんが、これを見ただけで、非常に多くの規定が改正されていることが分かりますね。 

 上記改正により、日常生活でもビジネスでも最も重要な債権の発生原因である契約についての規定が変更されたり、発生した債権が不履行になった場合の取扱いに関する規定が変更されたりしています。今後は、これまで使用していた契約書の雛形等の見直しが必要になってくるでしょう。(現在、民法改正に対応した契約書の雛形集などはあまり充実していませんが、これからどんどん出てくると予想されます。)

 特に事業者の場合、今回の改正が関係しない方はほとんどいないでしょうから、少しずつ、改正への対応を進めていきましょう。

日本には、所有者が不明な土地がどれくらいあるか知っていますか?

 

一般財団法人国土計画協会らで組織する所有者不明土地問題研究会の調査では、2016年の推計で約410万ヘクタールだそうです。

 

410万ヘクタールといわれても、ちょっとピンとこないかもしれませんが、九州の面積が367万ヘクタールとのことですので、実は、現時点でも、九州の面積以上の土地の所有者が誰だかわからない状態なんだそうです。

 

で、所有者不明土地が発生する主な原因の一つが相続による代替わりだそうですので、今後、団塊の世代が大量にお亡くなりになる大相続時代を迎え、この傾向はさらに進んで、2040年には、約720ヘクタールになるそうです。北海道の面積が834万ヘクタールなので、北海道の面積に匹敵する面積の土地の所有者がわからなくなるということになります。

 

こうなると困りますよね。なんで所有者不明の土地が発生するのか?というと、それは土地の所有には、固定資産税の支払いや、土地の管理などの義務も発生するからです。つまり、所有者不明の土地が発生すればするほど、税収が少なくなりますし、きちんと管理されず荒廃していく土地が多くなるということになるのです。

 

もちろん、政府もこの状況に手をこまねいているわけではなく、既に昨年(2018年)の通常国会で「所有者不明土地の利用円滑化特別措置法」を成立させています。これは、既にある所有者不明の土地を企業や市町村が公園や駐車場というような公共目的に使えようにするものです。

 

ただ、これでは不十分なので、現在の国会では、所有者不明土地のうち、所有者の氏名や住所が正しく登記されていないものについて、登記官が調査し、登記簿上の所有者を正しく書き換えられるようにし、それでも所有者がわからないときは、土地を利用したい自治体や企業の申立てで裁判所が管理者を選び、その管理者により土地を売却できるようになります。

全国に九州の面積よりも多い所有者不明土地があるということになると、中には多くの人が欲しがるような土地もあるかもしれませんので、このような法律ができると不動産業の活性化につながるかもしれませんね。

 

で、さらに、前述のとおり、不明土地の発生は、相続時に相続人の登記がされないことが原因の一つですので、政府は、現在、相続登記の義務化に向け議論を進めています。また、土地所有に伴う義務(固定資産税支払い・土地管理義務)の存在も不明土地が発生する理由ですので、ならば(これまでは認められていなかった)土地所有権の放棄を認めてあげようという議論も進められています。放棄された土地は、受け皿組織にいったん帰属させ、そこから土地を活用したい人とマッチングするような仕組みを作るとのこと。この相続登記の義務化と土地所有権の放棄については2020年の臨時国会に法案の提案を目指しているとのことです。

 

というわけで、この所有者不明土地の問題には今後も注目ですね。これからもWatchしていきたいと思います。

 宅建業者であるクライアントから、「自殺が重要事実に含まれることは知っているが、では、隣の家で自殺があったことも、重要事実(宅建業法4711号ニ)として説明しなければならないのか?」との趣旨の質問を受けることがあります。

 確かに、裁判例では、いわゆる「心理的瑕疵」の有無について、「目的物にまつわる嫌悪すべき歴史的背景に起因する心理的欠陥があるのか否か」、という基準に判断されており(東京地裁平成7531日判決など)、典型的には、建物の売買の際に、その建物「内」で過去に自殺があったといったケースで、心理的瑕疵が認められた例が多く存在します(大阪高裁平成26918日判決など)。

 しかし、ご質問のように、その建物自体ではなく、隣の家で自殺があったような場合はどうでしょう。これについては、自殺のあった建物自体ではないため、自殺のあった不動産から離れて、どこまで「心理的瑕疵」が認められるか否かが問題となります。

 この点について、裁判例をリサーチしたところ、1件だけ、土地上にかつて存在した建物内で、過去に殺人事件があったケースで、その隣地にも心理的瑕疵ありと認定されたケースがありました(大阪高裁平成181219日判決)。

 しかし、このケースは、

 ・自殺ではなく、殺人事件のケースであったこと

 ・報道によって殺人事件として近隣住民にも広く知れわたっていること

 ・殺人事件を理由に、別の購入希望者との土地売買の話が破談になった経緯がある
  こと(つまり、一般的にも、事件を知ったら、取引を中止する程に買いたくない
  土地、と認識されている)

 ・売買取引としても、事件があった土地と隣接地を合わせた、いわばセット(一
  括)での売買取引であったこと(つまり隣地ではあるが売買の対象にはなってい
  る)

 ・土地自体も比較的狭いものであったこと

という特殊な事例であり、ご質問のケースとは事案の性質が異なるものようです。
 これ以外に、自殺等と不動産の心理的瑕疵については、例えば、末尾のような裁判例がありますが、基本的に、自殺のあった物件以外で心理的瑕疵が認められるとしても、あくまで、自殺等のあった建物の敷地程度が限界であり、自殺によって隣地まで心理的瑕疵が認められたものはないようです。

 さらに、事案は若干異なりますが(売買契約ではなく、競売での取得の事案)、競売にて取得した土地建物の隣地で、その所有者が自殺していたことが判明した事案で、買主が売買の取り消しを求めた事案において、裁判所は、「交換価値の著しい減少があったものとまで解することができない」として、売買の取り消しを否定しました(仙台高裁平成835日決定。仮に、競売ではなく、通常の契約による売買の事案であれば、心理的瑕疵の問題として議論されていた論点かと思います。)。


以上を踏まえると、隣接地で自殺があったからといって、心理的瑕疵があるとは認められない(告知は不要)と考えられます。

【自殺等と不動産の心理的瑕疵に関する裁判例】

〇肯定例

①土地上にかつて存在した建物内での火災死傷事故(東京地裁平成2238日)

 土地の心理的瑕疵と認定

  ※自殺ではなく、事故のケース

②土地上の物置での自殺(東京地裁平成7531日判決)

 土地建物の心理的瑕疵と認定

③建物からの飛び降り自殺(東京地裁平成20428日判決)

 建物・土地売買に際して、告知しなかったことに関し、不動産業者の告知義務違
  反肯定
 ※この裁判例では、「瑕疵」という用語は用いられていませんが、実質的に、心理
  的瑕疵を肯定したものと考えられます。


〇否定例

①建築中のマンションのエレベーターシャフト内での作業員の死亡事故(東京地裁平
 成23525日判決)
 →マンションの心理的瑕疵否定

②土地上にかつて存在した建物内での焼身自殺(東京地裁平成1975日判決)
 →土地の心理的瑕疵否定
 ※8年前の事件で、建物も解体され、事件としても風化している点を指摘

③土地上にかつて存在した建物内での首吊り自殺(大阪地裁平成11218日判決)
 →土地の心理的瑕疵否定

 

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