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2022年11月30日 日経新聞朝刊7頁

「経営者保証ない融資促す」「中小企業庁、金融機関に」「返済能力など数値基準」「起業阻む慣行見直し」

「中小企業庁は30日の有識者会議で詳細を公表し、来年4月から導入する。現在のガイドラインには経営者保証をつけない融資を受けるための要件として①法人・個人の分離②財務基盤の強化③経営の透明性確保-の3つがある。新たにそれぞれに具体的なチェック項目を策定する。」

「例えば、財務基盤の強化では、「(有利子負債がキャッシュフローの何倍であるか示す)EBITDA有利子負債倍率が15倍以内」「減価償却前の経常損益が2期連続赤字ではない」といった目安を設ける。」



(飛田コメント)
 経営者保証ガイドラインが適用開始になったのは、平成26年(2014年)2月1日のことです。現在までに約8年以上経過したわけですが、あまり中小企業金融の世界は変わったような印象を受けません。相変わらず中小企業の社長は、中小企業の借り入れの連帯保証人となることが多いと思います。私の見るところ、それは中小企業側に事業性に問題があるものが多く、実態としては、社長個人の連帯保証がないと、とても恐くて融資できない場合が多いからと思っています(したがって、やむを得ない面があります。)。
 しかし、中には、きちんとした事業性を有しているのに、これまでの慣行だからということで経営者保証が続いている例も散見されます。この様な例では、一定の具体的基準を定めることにより、経営者保証をやめることが期待できるので、とても良いことのように思います。
 で、問題はその基準ですが「EBITDA有利子負債倍率が15倍以内」とか「減価償却前経常損益が2期連続赤字でない」というのは、とても低い基準(越えるのにそれ程難しくない基準)のように思われ、「えっ、これでいいの?」という感じです。これならかなりの数の中小企業がクリアできるのではないでしょうか?
 いずれにしても、「経営者保証のない融資」の世界実現のためには、良い試みだと思います。
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(ウイズダム法律事務所は、銀座にありますが、お隣の築地にも近いです。初めてこの

建物を見たときは、このモダンな建物はなに?と思いましたが、浄土真宗の築地本願

寺でした。とても風格があっていいデザインですね。)


5月にある金融機関のご依頼で私的整理の考え方についてセミナーをさせていただきましたが、その中で、私的整理の原理原則について考えたことを記載してみたいと思います。私的整理の原理原則といわれているものの根拠を遡り、その原理原則がどれだけカチッとしたものなのか、例外が許されないのかを考えてみるというマニアックな試みです。

 

ここで「私的整理」といっても、かつてのように、裁判所の関与がないところで任意に倒産処理が行われる手続一般というような広い意味の「私的整理」のことではありません。①「私的整理に関するガイドライン」に基づく手続、②中小企業再生支援協議会のスキームに基づく手続、③株式会社整理回収機構RCC)の再生支援スキームに基づく手続、③事業再生実務家協会の事業再生ADRに基づく手続などのいわゆる「公表された私的整理手続」のことを意味しています。

 

この公表された私的整理手続は、平成13年9月に策定された「私的整理に関するガイドライン」(以下「私的整理ガイドライン」)が一番早く世に登場していますので、その原理原則を考えるにあたっては、私的整理ガイドライン策定の歴史的経緯をおさえておくことが重要です。


私的整理ガイドラインの歴史的経緯は次のとおり。
 

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