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さて、81日の波乱が過ぎた後、ビットコインは、またも、高騰しました。7月に、一時、1BTC=21万円台にまで下がっていたビットコインは、現在、1BTC=46万円台で、過去最高価格を更新しています(平成29816日現在)。

 

状況的には、81日の混乱を回避したことや、Segwitのアクティベートに向けて問題なくステップを進んでいること(Segwitの導入は確実になりましたがアクティベート=実際の効力発動はまだ生じておらず、8月下旬頃に予定されています。)などから、期待が高まっているようです。また、北朝鮮問題のような国際情勢も、価格に影響しているのではないか、という声もあります。

 

ちなみに、BitcoinCashに関しては、分裂はしましたが、特段ビットコインに問題は生じていません。分裂、という表現よりは、少数者が離脱した、という表現の方が近いように思います。BitcoinCash自体は、その後、支持を撤回する者も出てきているようです。

 

 

 

ただ、これで全てが終わったわけではありません。以前のメルマガでもお伝えしていますとおり、ビットコインは、11月に、ハードフォークを予定しています。

 

ハードフォークが実施されれば、さらに、ビットコインが2つに分かれることになり、その辺りで、また、混乱が生じるかもしれません。もっとも、これも、今後の状況次第でどうなるかは分かりません。今後、ハードフォーク不支持が多数となり、ハードフォークが起こらない(又は、起こったとしても、少数の離脱となる)可能性もあります。ハードフォークに関しては、今後も、注意深く動向を見てゆく必要があります。

 

 

 

ちなみに、11月の混乱に向けて、大手メディアの報道については、注意深く受け止める必要がありそうです。ブログにもかかせていただきましたが、今回、81日の騒動に関して、新聞等のメディアの報道は、過度にセンセーショナルで、ミスリーディングなものもありました。ビットコインに関しては、技術的にも新しく、また、情報が刻一刻と新しいものになっていることから、大手メディアといえども、正確な記事を書くのが難しいのかもしれません。そのため、11月の状況に関しても、1社のメディア報道のみを信じるのではなく、著名なビットコインニュースサイト等も見て情報収集をすることがおすすめです。

 

理想を言えば、ハードフォークのような大きな話題に関しては、仮想通貨の業界団体が、(簡単なものでもいいので)逐次ニュースを発信するような体制ができればと思いますが・・・

 

こういった点も、仮想通貨に関する、今後の課題のように思います。

●対立の決着

さて、これまで問題とされていたSegwit2xとUASFの対立(ビットコイン分裂騒動)ですが、今回、Segwit2xが多くの支持を得て、結論的に、8月1日には、問題となる分裂は生じない方向で進んでいます。

これを反映してか、一時21万円前後にまで落ち込んでいたビットコインの相場も、騒動前の30万円前後の水準に戻っています。

今回は、ここ1ヶ月の騒動と、今後の流れについて、ご説明させていただければと存じます(この記事を書いているのが、平成29年7月24日です。この記事が古くなった場合には、最新のニュースで状況をご確認下さい。)。



●これまでの騒動

前回までの記事をご覧になっていない方向けに、ざっくりご説明すると、これまで、ビットコインは、システムアップデートの内容・方法で大きく2つに意見が対立していました。


1つは、UASF(BIP148)と呼ばれるもので、もう1つがSegwit2x(別名、NewYorkAgreement、シルバート合意、Segwit+2MBなど)と呼ばれるものです。

このうち、UASFは、これまでのビットコインの開発者が開発したSegwitという機能(ざっくり言えば、ビットコインの取引のキャパを増加させる機能です。)を、そのまま導入するという案です。ただ、導入方法は、8月1日(=グリニッジ標準時)に、反対があったとしても強行的に導入するという、ちょっと過激な方法です。

他方、Segwit2xは

  ・Segwitを導入する
  ・さらに、導入後、ビットコインのブロック
   (取引台帳の1頁分)のサイズを2MB増加さ
   せる)

というものですが、

  ・Segwitはそのまま導入されるのか、改変が
   加えられるのか
  ・さらに変な機能が付加されないか

など、これまで、様々な憶測が飛び交ってきました。ただ、その後、開発段階のプログラムが公開され、

  ・Segwitの機能はそのまま導入される(Asic
   Boostは排除される)

こととなりました。このSegwit2xについては、80%のネットワーク参加者の賛成により、7月21日以降に導入される、という方式です。



このSegwit2xに関しては、6月のニュースで、中国国内のBitcoin関連企業が集まって、Segwit2xを支持することが確認されました。

https://www.btcc.com/news/en/%C2%A0%20%22announcements%22/2017/06/19/segwit2x/


この直後から、ビットコインネットワーク上でSegwit2xを支持するネットワーク参加者が急増し、一気に、全体の8割強を占めるまでになりました。

https://coin.dance/blocks/proposals


また、他方UASFも、徐々に、支持者を増やしてゆきました。



●問題点

さて、Segwit2xもUASFも、Segwitをそのまま導入するのであれば、どっちでも問題ないのではないか、とも思えますが、Segwit2xに対しては、様々な批判が加えられています。


1つには、Segwit2xの特徴である、Segwit導入後、約3ヵ月後に予定されているブロックサイズ変更です。これは、ハードフォークと呼ばれる、それまでのシステムと互換性のないアップデートとなるため、技術的な危険性が指摘されています。


また、公開されたSegwit2xのプログラムに対しては、従前のビットコインシステムの開発者から、Segwitの導入を失速させることを意図した内容になっている、との痛烈な批判が加えられています(ただ、一部、推測を含む批判です。実際、現時点では、批判は現実化していません。)。

https://medium.com/@lukedashjr/the-segwit-2x-beta-review-and-thoughts-ca480694a8c7


さらに、上記批判の中でも記載されていますが、Segwit2xは2MBのハードフォークと言っていたにもかかわらず、公開されたSegwit2xのコードでは、8MBのハードフォークになっているじゃないか、といった主張もなされています。

ただ、こういった主張に対しては、ブロックの大きさの測り方が違うのであり、実質2MBのハードフォークだ、といった説明もされています(つまり、ブロック自体を従来と比較して2倍=2MBにすることに加え、Segwitにより、理論値として、最大で、それまでのブロックを4MBに拡張したのと同じ効果が得られるため、4×2=8MBとなるが、ブロックサイズの拡張自体は2MBなのだ、とのことです。)。

https://medium.com/@jimmysong/understanding-segwit-block-size-fd901b87c9d4


その他、従前の開発者以外の開発者によりプログラムが作成されるため、バグがあるのではないかという点や、その後の保守がどうなるのか、という懸念もあります。




●今後について

前回メルマガを書いた時点では、
  ・Segwit2xか
  ・UASFか
  ・どちらにもならないか
といった状況で、ビットコインが分裂する可能性が叫ばれていました。


しかし、今回、Segwit2xの支持が多数となりました。Segwit2xもUASFも、Segwitの導入を目指す点では共通しており、ネットワーク参加者の大半がSegwitを導入することとなったため、巷で騒がれていた8月1日のビットコインの分裂は回避されたと言われています。

また、心配されていたSegwit2xのバグについても、現状では、特段、バグによって大きな問題が生じたなどの報道はありません。

今後、Segwitの機能自体は、8月後半頃に有効化される見込みです。


ただ、これから、8月にかけて、システムが切り替わったことが原因で、一時的なブロックの分岐が生じる可能性があります。これは、文字通り、一時的なもので、速やかに解消されると考えられていますが(そもそも、一時的な分岐は、ビットコインのシステムに織り込み済みの問題とも言えます。)、念のため、ビットコインを動かした際は、取引が確実に確定するまで、一定期間(6ブロック程、1時間程度)待つことが望ましいと言われています。


また、Segwit2xは、今後、11月頃、ハードフォークを予定しています。この点については、引き続き、注意が必要です。

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●はじめに

先の記事では、ハードフォークの話題について触れさせていただきました。しかし、先の記事でも書かせていただいたとおり、その後、BitcoinUnlimitedでは、一部の、特許技術を使うことができる者のみが儲かる構造となっていることなどが判明しました。これにより、BitcoinUnlimitedは支持を失ってゆき、BitcoinUnlimitedによるハードフォークのリスクは低下しました。

が、しかし、この問題、形を変えて、現在でも続いています。いわゆる「スケーラビリティー」問題と呼ばれるもので、現在、ビットコインは、混乱の真っ只中にあります。これを反映して、現在、ビットコインの価格は乱高下しています。


ごくごく簡単に言ってしまえば、BitcoinUnlimitedの時と同様、

  ビットコインが2つに分岐するかもしれない!!??

という問題が発生しています。



以下、順を追ってご説明致します(なお、この記事は、平成29年6月19日時点で記載されたものです。)。



●前提知識:スケーラビリティ問題

まずは、今回の問題の前提となる知識をご説明します。

ビットコインのシステムでは、

  ・約10分間ごとに
  ・世界中で生じた新たなビットコイン取引をまとめて
  ・それを新たなブロック(取引台帳)に記入し、
  ・チェーンのように、従前の台帳につなげてゆく

という仕組みがとられています。いわゆるブロックチェーンと呼ばれる仕組みです。


しかし、この1つのブロックのサイズは固定サイズ(1MB)であるため、近年の取引量増加に対応しきれなくなりつつあります。要するに、10分に1回しか取引台帳に新しいページを追加できないけれども、10分間の取引量が1頁分の分量を超えてしまって、台帳に書ききれなくなってしまうのです。


書ききれなくなるとどういうことが起こるかというと、取引がなかなか確定せず(台帳に書き込まれず)、送金に遅延が生じます。また、ビットコインは、これまで、送金手数料が0ないし非常に低い金額でしたが、この送金手数料が増加するという事態も発生します。


これらの問題は「スケーラビリティ問題」と呼ばれ、これまで、様々な対応策が検討されてきました。以前ご紹介したSegwitや、BitcoinUnlimtiedも、このスケーラビリティー問題への対応策の候補です。BitcoinUnlimitedは、その後、下火になりましたが、それで問題が解決したわけではありません。スケーラビリティー問題は依然として残っているのです。




●BIP148

このスケーラビリティー問題に関して、これまで様々な対応策が提案されてきました。その1つがSegwitですが、以前お伝えしたとおり、ネットワーク参加者の大半の賛成を得るには至らず、導入できずにいます。

このSegwitをなんとか、半ば強行して導入しようと考えられた導入方法の1つの案が、「BIP148」と呼ばれる案で、現在、非常にホットな話題となっています(https://github.com/bitcoin/bips/blob/master/bip-0148.mediawiki)。BIPとは、Bitcoin Improvement Proposalsの略で、ビットコインに関する改善の提案です。そして、「BIP148」とは148番目の改善提案ということになりますが、その具体的内容は、ごく簡単に言えば、以下のとおりです。

  ・このまま、Segwitの導入が見込めない場合
  ・2017年8月1日の夜中の0時0分(UTC=協定世界時≒グリニッジ標準時)以降
  ・Segwitを導入していないブロック(台帳)は拒絶する
  ・という仕組みをビットコインのプログラムに盛り込む


要するに、ネットワーク参加者の過半数も同意が取れていないSegwitを、言わば強行導入しようとするものです。一見するとかなり過激な提案ですが、これはうまくいくのでしょうか。

ただ、Segwit導入に全く勝算が無いわけではありません。これを理解するには、ビットコインに、どのようなプレーヤーがいるのかを理解する必要があります。まず、当然ながら、ビットコインを使う側、ユーザーサイドの人たちがいます。具体的には、個々のビットコイン保有者や、取引所、ウォレットのプログラムを提供している業者などです。

また、当然ながらビットコインを開発している人たちがいます。

さらに、ビットコインの台帳に取引情報を書き込む(マイニングといいます。)人たちもいます(マイナー)。この人達は、報酬として、ビットコインを受領しています(システム上、新規にビットコインが発行され、それを報酬として受け取ります。)。これらは、1人の人が複数該当することもあれば、1つしか該当しない場合もあります。以上をざっくりまとめると、以下のとおりです。


  ①ビットコインのユーザーサイドの人たち

     ・個々のビットコインユーザー(保有者・利用者)

     ・取引所

     ・ウォレットのプログラムを提供している業者

  ②開発者

  ③マイナー(採掘者)



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1. ハードフォーク問題・その後

さて、ビットコインですが、その後、若干状況が変わり、ハードフォークのリスクが低下しているようです。

これを反映してか、ビットコイン相場も上昇しています。先月、1BTC=10万円台をうろちょろしていたのに対し、現在(2017/05/02)、1BTC=15万円を超えて、過去最高値を記録しています。



2. 「お金」の問題
 その理由の一つが、いわば「お金」の問題です。SegwitとBitcoinUnlimitedの対立は、純粋的に技術的な良し悪しというよりは、政治的な部分が大きいといわれています。その中で、一部のビットコインネットワーク参加者(マイナー)にとって、BitcoinUnlimitedの方が、より効率的にマイニングができる(要は、その分、ビットコインを稼げる)、ということが判明しました。これにより、BitcoinUnlimited支持層の本音部分が垣間見え、印象が悪くなったようです。

具体的には、BitcoinUnlimitedに対して、AsicBoostという技術(技術、というよりは、ビットコインの脆弱性をついたもの、という評価も多いようです。)を使って採掘(マイニング)をすると、マイニングの効率化が図られ、より多くのビットコインを採掘できるようです。一説によれば、採掘の効率化が30%~50%も上がるとも言われています。また、この技術は、特許化されているため、一部のマイナーしか(適法には)使えません。そのため、ざっくり言えば、BitcoinUnlimitedでは、一部の、特許技術を使うことができる者のみが儲かる構造となってしまっているのです。

 他方で、Segwitでは、AsicBoostの技術はは使えないため、このようなことは起こりません。



3. ビットコイン以外のマネー流出

 また、ハードフォークリスクが低下している原因として、もう一つ考えられるのが、他の仮想通貨へのマネー流出です。現在、世間には、ビットコインの他にも、無数の仮想通貨が存在しますが、その中でも代表的なものが、ここ1ヶ月程度の間に、高騰してます。例えば、以下のとおりです。


●ライトコイン
 →1ヶ月の間に1.5倍超

●リップルコイン
 →3月末~4月頭にかけて、1週間のうちに、一時、6倍超に(その後、下落しています。)

●イーサ(イーサリアム)
 →1ヶ月の間に1.6倍超


※なお、上記データを確認したのは、平成29年4月28日です。その後、更に上昇しているかもしれません。



特に、ビットコインコミュニティーでは散々もめていたSegwitの機能ですが、別の仮想通貨であるライトコインでも、同じSegwitの機能の導入が問題となっていました。しかし、ライトコインでは、Segwit導入が支持され、ついに、導入されることが確定したようです。

ビットコイン陣営としても、ライトコインに先を越され、マネーもビットコインから別の仮想通貨に流出している現状を見て、ハードフォーク熱が下がるのではないか、とも見られているようです。


4. 小括
 今のところ、直ちにビットコインのハードフォークが起こるという気配はないようですが、今回の一件は、管理者のいない仮想通貨が、どのようにガバナンスを行っていくか、という問題を示すものだと思います。管理者がいないゆえに、コミュニティー内部で方向性が対立した場合、対処が難しいですね(某OSのように、開発会社の都合で、強制的なアップデート!、という手段もとれません。)。

 また、ビットコイン以外の仮想通貨の存在感は、日を追うごとに大きくなっています。ビットコインもそれ以外の仮想通貨も、互いに刺激しあって、全体として発展してゆければよいですね。例えば、今後、決済手段として仮想通貨が普及した際、ビットコインのオンリーワンではなく、いくつかの仮想通貨が併行して使われていくようになるのかもしれません(クレジットカードでも、複数の会社が使われていますので、同じような感じになるかもしれませんね。)。


本日発売の雑誌「HERS(ハーズ)」(2017年6月号・光文社)のビットコイン特集(143~145頁)において、弊所弁護士江嵜宗利のコラムが掲載されました。

同特集では、今注目されているビットコインについて詳しく解説されており、特集の中のコラムでは、弊所弁護士江嵜宗利が、仮想通貨等に精通している専門家として、ビットコインを使う上での注意点などを解説しています。

興味のある方は、是非手にとって御覧ください。


気付けば、もう、12月に入り、来年も近づいてきましたね。年末年始の予定は、既にお決まりでしょうか。

来年は閏年ならぬ「閏秒」の年だそうで、1月1日の8時59分59秒の次に、8時59分60秒が挿入されるそうです。

「年始早々、1秒得できて超ラッキー☆」みたいに思いますが、ちょっと注意が必要です。数年前の閏秒の際には、某SNSなどの一部のサーバーが、閏秒に対応できず、サイトにアクセスできなくなったことがありました。どうしてもインターネットを使わなければできない用事がある方は、念のため、年内に済ませておいたほうが良いかもしれません。



 さて、最近のビットコインの動向ですが、11月25日、世界4大会計事務所の一つであるアーンスト・アンド・ヤングのスイス支社は、来年から、ビットコインでの報酬支払を受け付けると発表しました(http://www.ey.com/ch/en/newsroom/news-releases/news-release-ey-switzerland-accepts-bitcoins-for-payment-of-its-services)。アーンスト・アンド・ヤングは、日本では新日本有限責任監査法人がメンバーファームとなっていますね。

こういった国際的な会計事務所などでビットコイン決済の採用が進むと、国内にも、ビットコイン決済が徐々に浸透してゆくのかもしれません。



また、投資の対象としても注目されているビットコインですが、最近、価格の上昇が目を引きます。

今年の8月には、香港の取引所(Bitfinex)へのハッキングにより、数十億円相当のビットコインが盗まれ、ビットコインの相場は、日本円で1BTC=5万円代にまで下がっていました。しかし、現在(平成28年12月8日時点)の取引価格をみると、なんと、日本円で1BTC=9万円を超える価格にまで上昇しています。

そもそも、今年のはじめには4万円台だったので、1年で約倍になっています。



このような値上がりの背景には、米国大統領選、中国人民元への不審、インドでの高額紙幣廃止によるルピーへの不審などが影響していると囁かれていますが、それにしても大きな価格上昇です(もちろん、下がるときは、大きく下がりますが・・・。)。

ビットコインの値動きについては、多くの取引所が、価格の推移(チャート)を公表し、リアルタイムの価格がインターネットですぐ分かるようになっています。これらのチャートを見ていると、なんだか、外貨の値動きを見ているような感覚になります。現状では、個人の方にとって、「ビットコインって、結局何なの?」という問いに対し、「インターネット銀行で、外貨を買うようなもの」という答えが一番しっくり来るのかもしれません。外貨預金をされている方もいらっしゃるかとおもいますが、ドルやポンドの他に「ビットコイン」が選択肢に入ってくるのではないでしょうか。



その一方で、注意を要するのが、やはりハッキングによる被害です。ビットコインを含め、仮想通貨は、投資の対象として非常に注目されている反面、大口投資家に対するハッキングにより仮想通貨が盗まれるという被害も発生しています。直近でも、中国の投資家がハッキングを受け、約3700万円相当の仮想通貨を盗まれたなどと報道されています。


ただ、デジタルか、アナログか、の違いはありますが、お金の盗難自体は、現金でも日々発生している現象です。結局、人が集まり、お金が集まるところには、悪い奴らも集まってくる、という当たり前のことが起きているだけのように思います。


形は違えど、現金であれ、ビットコインであれ、セキュリティー対策を万全にする、ということが重要ですね。

最近、東京は、急に寒くなってまいりましたが、風邪などひかれてはいないでしょうか。どうも、今年は、秋が短く、すぐに冬になってしまったような感覚がします。


さて、ビットコインの近況ですが、これまで、ビットコインの取引に関しては、取引所からビットコインを購入する際、消費税が課税されていました。しかし、近時の報道で、財務省と金融庁は、2017年春を目処に、これをなくす調整に入っているとの報道がされています。ますます、ビットコインが、実際の「通貨」に近づいてきましたね。



また、直近のニュースをみると、「ビットコイン取引所に対して、詐欺を行い、ビットコインを入手した者が逮捕された」などとも報道されています。

こういったニュースを聞くと、また、取引所にハッカーの攻撃があったのか!!??と思われる方もいるかもしれません。しかし、報道内容を見てみると、今回の件は、他人のクレジットカード番号等を入手して、単純に、ビットコインを購入しただけのようです。

古くから、他人のクレジットカードを(盗むなどして)、お店で商品を購入する、といった事件では、商品の購入行為に関し、詐欺罪が適用されてきました。ごくごく簡単に言えば、「本人じゃないのに、本人のように振る舞って、相手を騙した」ということです。

そのため、今回の事件は、言ってみれば、昔から「よくある話」であって、他人のクレジットカードで買った商品が、ビットコインだった、というだけの話のようです。報道のタイトルだけを見ると、何事が起きたのか!?と思ってしまいます。ちょっと、ミスリーディングですね。



ただ、思い返せば、過去、インターネットの黎明期では、インターネットに対するミスリーディングな報道が多くされていたように思います。今から見れば、どれもナンセンスな話ですが、おそらく、メディアや国民の多くが、当時、まだインターネットとは何かを知らず、使ったことも無い人が多かったため、得体の知れない物に対する不信感が募っていたのだと思います。しかし、その後、インターネットは爆発的に普及し、今では、生活に欠かせない存在になっています。

そうしてみると、ビットコインも、今、まさに、昔のインターネットと同じ道を辿っているのではないでしょうか。全く関心のないものについては、不信感もわかないので、ある意味、国民の関心が高まりつつあるのかもしれません。


ただ、メディアの報道については、注意深く見てゆく必要があるかもしれません。

ビットコイン関連ですが、毎月、何かしら大きな出来事が起きていますね。前回のメルマガでは、「激動のイーサリアム」というサブタイトルを付けさせていただきましたが、イーサリアムにかぎらず、この業界は、常に、激動の状態にあるように思います。


最近ですと、良くない出来事ですが、香港にあるBitfinexというビットコインの取引所がハッキングを受け、数十億円相当のビットコインが盗まれるという事件が発生しました。これにより、ビットコイン価格も、一時、20%以上も暴落しています。

前回との関連で言えば、同じ仮想通貨のイーサリアムの場合、ハッキングを受け、仮想通貨が流出したところ、コミュニティーが一致団結して、ハードフォークにより救済をしました。他方、今回のビットコインの件では、そのような話は出ていません。対応が対照的で、コミュニティーの違いが現れているように思います。


さて、このBitfinexという取引所、かつての日本のMt.GOXを彷彿とさせますが、そのまま倒産の道をたどるかと思いきや、なんと、現在、取引所の業務を再開しています。


なんで、未だ、生きながらえているかといいますと、まず、Bitfinexは、今回の被害を受けて、ユーザーの資産を一律36%カットしました(ただし、詳細は不明ですが、一部例外があるようです。)。

この点について、Bitfinexは、結局、会社を清算(原文「liquidation」)したとしても同様の対応となるのであり、今回の一律36%カットは、リーガルコストをかけず、迅速な対応になる点で、ユーザーにとってメリットが多いと判断した、と説明しています
(http://blog.bitfinex.com/announcements/security-breach-faq/)。


また、次の対応が面白いのですが、Bitfinexは、36%カットの引き換えとして、仮想通貨「BFXコイン」なるものを今回新たに発行し、各ユーザーに配布したのです。しかも、このBFXコイン、既に取引所が設けられて、USドルやビットコインと交換可能になっています(ただ、現状で、レートは低いようです。)。


さらに、このBFXコインについては、
・Bitfinexが、このBFXコインを、Bitfinex(の親会社)の株式と交換する
・2か月に1回配当がなされる。
といった特典を付けることが検討されているとのことです。


一部のニュースサイトでは、社債のようだ、などと説明されていましたが、現金で償還されるような話は、今のところ情報として出ていないようなので、日本的に言うと、議決権制限で取得条項がついた株式のようなもの、と言えるかもしれません。


このような対応については、賛否両論あるでしょうが、なかなか日本では出てこないような発想で、純粋に面白いと感じます。今回の件がうまく行けば、先例として、今後の参考になるかもしれません。


また、このBitfinexですが、今回の盗難事件を受けて既にFBIとも連絡をとっており、なおかつ、ビットコインを取り戻すために、盗難にあったビットコインの5%(6,000BTC・平成28年9月2日現在で約3.5億円相当)の懸賞金をかけるとのことです。果たして犯人検挙には至るのでしょうか?


今後の動向に注目です。

前回の記事でご紹介したイーサリアムですが、非常にホットな話題となっています。

前回の記事、見てないよ!という方にご説明しますと、イーサリアムは、ビットコインと同様の仕組みを採用した仮想通貨・・・のみならずプログラミング環境もセットになったものです。イーサリアムという環境上で、利用者は、独自のプログラムを作って動作させることができます。例えば、プログラムで仮想通貨を管理して、中央管理者のいない信託、のようなことが実現できるのです。


このイーサリアム、それ自体には問題はなかったですが、6月には、イーサリアムの環境上で稼働するプログラムにバグを有するものがあり、これにより、40億円相当以上の仮想通貨が流出する事件が発生しました。


これに対して、イーサリアムのコミュニティーがどう反応するか、注目されていたのですが、720日、流出した仮想通貨を「取り戻す」対応がなされました。いわゆる、ハード・フォークと呼ばれる対応です。

改ざんができないはずの仮想通貨を、取り戻すことなんてできるのか?とも思いますが、今回は、特殊事情があり、できてしまったのです。それは、イーサリアムのコミュニティーの大半が、「取り戻す」ことに賛成したからです。つまり、イーサリアムに参加する人たち(特に、イーサリアムの取引所を含む。)が、一致団結し、

  ・これまでの通常の取引データはそのままにする

  ・しかし、流出した仮想通貨は、流出先から戻す

という新しいルールのネットワークを作って、そこに、一斉に引っ越しをしてしまったのです。流出を否定する新しい仮想通貨を作って、皆がそれに乗り換えた、とも言えます。このようなダイナミックな対応が、ハード・フォークです。

これにより、仮想通貨の流出問題は一件落着、のようにも見えましたが、そう簡単にはいきませんでした。今回の対応は、いわば、「超」例外的措置で、当然、そんな例外みとめていいのか?という反論もありました。例外は、どのようなことがあっても認めるべきではない、というポリシーを持った人たちは、当然、ハード・フォークに反対しました。

反対派の人たちの中には、新しいネットワークに引っ越しをせず、元のネットワークに残った人たちがいます。その人達は、自らを、イーサリアム・クラッシックと名づけて、仮想通貨の取引を今でも継続しています。当初は、ごく僅かなハードフォーク反対派に限られると思われていたところ、なんと、仮想通貨の取引所が、次々とイーサリアム・クラッシックの取り扱いを始め、「僅か」とは言えない状況になってきています。

そのため、現在、面白いことに、イーサリアムは、仮想通貨として2種類存在し、

 ・(ハードフォーク後の)イーサリアム

 ・イーサリアム・クラッシック

が別々に取引されています。ただ、もちろん、ハードフォーク後のイーサリアム利用者のほうが圧倒的に多数です。

そこまでして反対するのか!?と、思う方もいるかもしれませんが、突き詰めてゆけば、賛成派・反対派、どちらが正しいという訳ではないように思います。両者の対立は、どことなく、(法学部の憲法の授業などで学ぶ)民主主義と自由主義の関係に似ている気がします。つまり、

  ・コミュニティーの大半が賛成して一部の者を守る

   と決めたことだから良いじゃないか、という民主

   主義的意見

  ・皆が良いと言っても、やってはいけないことが

   ある(守らなければならない「取引への不介入」

   という価値がある)と考える自由主義的意見

の対立です。

各国の憲法では、こういった民主主義の側面と自由主義の側面の双方を国家制度に組み込んでいますが、仮想通貨という「国」にも、自由主義と民主主義をどのように組み込んでゆくか、今後も議論する必要があるのかもしれません。

ちなみに・・・、ビットコインのコミュニティーが、例えば特定の利用者のビットコインの盗難事件が生じた際に、ハードフォークして救済するかというと、断言はできませんが、あまり考えられない気がします。実際、Mt.Goxの事件の当初、「ビットコインが流出した」と騒ぎになった際(これは後に否定されています。)にも、ハード・フォークして救済しよう、という大きな動きはなかったようです(ある意味ではドライ、見方を変えれば仮想通貨の理念に忠実ですね。)。

今回ハードフォークができたのは、イーサリアムの文化や機能の特殊性、登場してまだそれ程期間が経過していないという時期的な要素もあったように思います。

1. 近況について

引き続き、ブロックチェーンの話題に触れてゆきたいと思います。自らビットコインと「法律問題」と題しておきながら、法律エッセンスが(少)ないように感じていますが、気にせず今回も技術的なことについて書こうと思います。
 

その前に、近況でございますが、弊所も会員になっているブロックチェーン推進協会(BCCC)で、6月29日、会員数が60社を超えたとしてプレスリリースされました。プレスリリースは、以下のURLに記載されております。当初の予定を上回る勢いで会員数が増加しているとのことでございます。

http://bccc.global/ja/articles/297.html

また、昨日(630日)は、BCCCの第一回総会が開かれましたので、弊所からは私が参加してまいりました。様々な業界・規模の会員が参加されており、ブロックチェーンの関心の幅の広さが伺えます。


その他、最近のニュースとしては、ビットコイン採掘時の供給量が半減する「半減期」が間もなく迫っております(なお、この記事を書いているのが2016年7月1日です。)。そのためか、ビットコインの相場がかなり変動していますね。半減期をまたいで、どのように価格が推移してゆくかも興味深いです。


2.
 イーサリアム

さて、前回のメルマガ以降、私の方では、アゴラ研究所で開催されている、ブロックチェーンのセミナーに参加しております(全3回で、最終回は7月です。最終回には、池田信夫氏も登壇される予定です。)。ブロックチェーンの発展や、近時の応用事例などに触れられて、非常に勉強になります。


中でも、Ethereum(イーサリアム)の話は、特に印象に残りました。これは、ブロックチェーン技術を応用したソフトウェアで、その機能の一つとして、なんと、ブロックチェーン上でソフトウェアを動かすことができるのです!!


なんじゃそりゃ??という方も多いかと思います。簡単に言うと、

  ①専用の言語でプログラムを組む

  ②それをブロックチェーン上に載せる

  ③ブロックチェーン上でそのプログラムを動作させる

ということができるのです。

これの何が凄いかというと、(皆が参加する)ブロックチェーンネットワークは、基本的に、何があっても止まらないので、「止まらないプログラム」が実現できるのです。


具体的に言えば、サーバーなど、1つのPCで動かしているプログラムは、停電や、災害、人為的ミスなどで、稀に、止まることも考えられます。しかし、ブロックチェーン上のプログラムは、ネットワークに参加しているコンピューターがそれぞれコピーをもち、どれか一台が壊れても、ネットワークは維持されます。ブロックチェーンは、「電源の切れないPC」などとも例えられ、イーサリアムでは、その「電源の切れないPC」上で、ソフトウェアを動かせるのです。これは、個人的にかなり凄いことだと思います。


また、ブロックチェーンは、改ざんが困難です。そのため、ブロックチェーン上でソフトウェアを動かせるのであれば、そのソフトウェアの改ざんも困難だと思います。


さらに、イーサリアムは、ビットコインと同様、仮想通貨の機能も有しています。本日(7月1日)時点では1(ETH)=1370円前後で取引されています。
 

これは何を意味するかというと、先ほどのプログラムの面と、仮想通貨の面を合わせると、プログラムで容易に仮想通貨を操作することが可能になるのです。例えば、ある条件が成立した時に、仮想通貨を、誰々に移動する、といったことが可能になり、もっと言えば、管理者不要で、資金管理・移動を、自動化することができるのです。


もっとも、あまり良くないニュースも届いています。イーサリアム上で動くプログラムの脆弱性をついて、多くの仮想通貨が、意図せず流出してしまったというのです。これは、イーサリアム自体の脆弱性ではないと思いますが、課題として残された点だと思います。


今後の改善・発展に期待したいです。

3.
 番外編:エミュレーター上で、Solidityのプログラムを動かしてみる

ちなみに、イーサリアム上では、プログラムが動く、ということで、早速、プログラムの作り方を調べてみました。イーサリアム上で動くプログラム言語は、いくつかあるようですが、有名なものでは、「Solidity」という言語がございます。


文法を調べてみましたが、かなりC++ライクです(配列がポインタのような扱いになっていて、「C」っぽいな、と思いました。細かな文法も、かなり、CやC++っぽいです。)。


また、インターネット上に、ブラウザ上で動作する「Solidity」言語のエミュレーターがあったので、早速HelloWorldのコードを入力し、色々いじってみました。
試しにif文なんかを打ちこんでみましたが、普通に使えますね。


if (nData == 3){return "Hello T&P World!!";}

送金処理と組み合わせれば、特定の条件が満たされた場合に、お金を送金する、という処理も、ちょっとプログラムを勉強すれば、誰でも簡単に実現できるのではないでしょうか。

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