2023年2月6日 日経新聞朝刊15頁

「法テック、普及8割超」「AIで契約審査など 質には不満も」「『使いこなす力』課題に」との見出しの記事から。

AIレビューはサービスの適法性を巡る懸念もある。弁護士法は、弁護士以外が報酬目的で法律事務などを行うことを「非弁行為」として禁止。法務省は昨年、AIによる契約書審査サービスへの参入を検討する企業からの照会に、同法に接触する可能性を指摘した一方で、既存のサービス企業は「自社のサービスは合法だ」と主張し、利用者側に不安も出ていた。


(飛田コメント)
 今後、AIによる契約書レビューサービスが主流になってくると、弁護士の仕事は確実に減りますが、だからといってAIによる契約書レビューサービスが弁護士法72条に違反すると解する必要はないと思います。弁護士法72条は、三百代言の跳梁跋扈を防ぐためのもの(弁護士であるかのように弁舌たくみに相手を言いくるめて不当な利益を得るような行為を防ぐためのもの)なのですが、AIによる契約書レビューが主流になっても三百代言の跳梁が起きるとは思えません。我々弁護士もAIと協力しながら法務能力を上げていくべきで、足を引っ張る必要はないでしょう。あくまでも私の意見ですが。