タグ:西村あさひ法律事務所


昨日、現在の東京地裁の少額管財制度や民事再生事件の実務を築いた園尾隆司元裁判官が西村あさひ法律事務所に入所することが発表されました。(詳しくは同法律事務所のHPをご参照ください。)

これは、先日の内田貴元東京大学教授の森濱田・松本法律事務所入所と並んで今年のビック・ニュースですね。

私は、園尾元裁判官が裁判長として担当された再生事件に関与したことがあり、また園尾元裁判官の講演も聞いたことがありますが、園尾元裁判官のユーモアが混じった巧妙な話術は、(裁判官よりも)弁護士になってこそ、その効果を発揮するのではないかと思っておりました。
東京地裁民事20部(破産・再生部)の部長から異動になった後、破産・再生事件をあまり担当する機会がないようだったので、「スゲ~もったいないな」と思っていました。(私が言うのも何なんですが)今回の転身はとてもよい選択だと思います。

(来年はわかりませんが)倒産事件が減少傾向にあるなか、我々の業界は少々元気がないように(私には)見えますので、(これまた私が言うのも何なのですが)是非、倒産事件を活性化していただければと思います。
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本日の日経新聞朝刊15頁に、わが国の4大法律事務所の一角を占める西村あさひ法律事務所が、インドネシアのジャカルタの現地法律事務所(ロスティーニ&パートナーズ法律事務所)と業務提携したとの記事が出ています。
同事務所は弁護士約10名ということなので、それほど大きくないように思いますが、同記事によれば「インドネシアは外国の法律事務所の単独進出を認めていない」ということなので、インドネシアに拠点を作るには現地の法律事務所と提携することが必要なのでしょうね。西村あさひ法律事務所のプレスリリースはここをご覧ください。
http://www.jurists.co.jp/ja/topics/others_16472.html

それにしても、法律事務所の提携が日経新聞で報道されていることにちょっとびっくりしました。
私が考えている以上に、ジャカルタ進出にはニュースバリューがあるのかな。
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hon

西村あさひ法律事務所・危機管理グループが、この11月に経団連出版から『実例解説 企業不祥事対応-これだけは知っておきたい法律実務』という本を出版したので、早速購入してみました。

Q&A
方式でわかりやすく書かれており、最近、企業不祥事が起きると何かと登場する「第三者委員会」の説明を始めとして、取締役の不正・違法行為、従業員の不正・違法行為、社内調査のやり方、代表取締役等の解任のし方、反社会的勢力・総会屋対応、独占禁止法違反、内部統制システムなど、企業不祥事対応に関する問題が網羅的に扱われています。
企業不祥事という問題を一括りにして法律的にコンパクトに説明するというのは、これまでになかった発想で、新しさを感じました。法律の本なので、ストーリーがあるわけではなく、一気に読み上げるというわけにはいきませんが、興味のあるところ、自分の仕事で問題となっているところを拾い読みしていくのが良いのではないでしょうか(私もそうしています。)。

企業の法務部、総務部の方には、是非お勧めしたい本です。

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企業法務の教科書: ビジネスパーソンのための (文春新書 862)

この本は、所属弁護士数約500名の我が国最大手の法律事務所(law firm)である『西村あさひ法律事務所』の気鋭の弁護士が、朝日新聞社のネット上のニュースサイト『法と経済のジャーナル Asahi Judeciary』(http://astand.asahi.com/magazine/judiciary/outlook/)で連載していたコラムを編集し、新書という読者にやさしいサイズの本にしたものです。
①M&A/コーポレート・ガバナンス、②労働法/企業年金、③訴訟/紛争、④IT/IP(知的財産)、⑤独占禁止法、⑥事業再生/倒産、⑦企業危機管理(クライシス・マネジメント)、⑧金融/ファイナンス、⑨タックス(税務)、⑩アジア新興国の法律問題
という、ビジネスパーソンにとって重要な10のテーマについて、合計で30のコラムが収録されています。最近のトピックが取り上げられているので、これを読めば、最近のビジネスローの分野で何が起きているのかを知ることができるでしょう。
一つ一つのコラムも、3000字から7000字ということで、通勤・通学の電車の中で一つ一つ読み進めるというのも良いのではないでしょうか。

それにしても、よくまあこれだけhotなissueを一つの事務所で集められるものだと感心します。このあたりの情報摂取量の違いが、大手事務所とその他の事務所の違いなのでしょう。うらやましい。

この本で取り上げられているコラムは、弁護士としてはどれも興味深いものばかりですが、一覧してみると、「第7章 企業危機管理(クライシス・マネジメント)」の中の各コラムがとても面白いですね。梅林弁護士の「『情報』は十分に保護されているのか」というコラムは、個人的に考えさせられましたし、渋谷弁護士の「『大学不正受験』事件の教訓」というコラムは、飲み屋のネタとしても使えそうです。危機管理の話題は、煩わしい法律の条文の説明をそれほどしなくてもよいですし、ネタとしても面白いので、この種の本には向いていると感じた次第です。

もちろん、その他も充実していますので、ビジネスローを志す人には、是非是非お勧めします。
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