ビットコイン関連ですが、毎月、何かしら大きな出来事が起きていますね。前回のメルマガでは、「激動のイーサリアム」というサブタイトルを付けさせていただきましたが、イーサリアムにかぎらず、この業界は、常に、激動の状態にあるように思います。


最近ですと、良くない出来事ですが、香港にあるBitfinexというビットコインの取引所がハッキングを受け、数十億円相当のビットコインが盗まれるという事件が発生しました。これにより、ビットコイン価格も、一時、20%以上も暴落しています。

前回との関連で言えば、同じ仮想通貨のイーサリアムの場合、ハッキングを受け、仮想通貨が流出したところ、コミュニティーが一致団結して、ハードフォークにより救済をしました。他方、今回のビットコインの件では、そのような話は出ていません。対応が対照的で、コミュニティーの違いが現れているように思います。


さて、このBitfinexという取引所、かつての日本のMt.GOXを彷彿とさせますが、そのまま倒産の道をたどるかと思いきや、なんと、現在、取引所の業務を再開しています。


なんで、未だ、生きながらえているかといいますと、まず、Bitfinexは、今回の被害を受けて、ユーザーの資産を一律36%カットしました(ただし、詳細は不明ですが、一部例外があるようです。)。

この点について、Bitfinexは、結局、会社を清算(原文「liquidation」)したとしても同様の対応となるのであり、今回の一律36%カットは、リーガルコストをかけず、迅速な対応になる点で、ユーザーにとってメリットが多いと判断した、と説明しています
(http://blog.bitfinex.com/announcements/security-breach-faq/)。


また、次の対応が面白いのですが、Bitfinexは、36%カットの引き換えとして、仮想通貨「BFXコイン」なるものを今回新たに発行し、各ユーザーに配布したのです。しかも、このBFXコイン、既に取引所が設けられて、USドルやビットコインと交換可能になっています(ただ、現状で、レートは低いようです。)。


さらに、このBFXコインについては、
・Bitfinexが、このBFXコインを、Bitfinex(の親会社)の株式と交換する
・2か月に1回配当がなされる。
といった特典を付けることが検討されているとのことです。


一部のニュースサイトでは、社債のようだ、などと説明されていましたが、現金で償還されるような話は、今のところ情報として出ていないようなので、日本的に言うと、議決権制限で取得条項がついた株式のようなもの、と言えるかもしれません。


このような対応については、賛否両論あるでしょうが、なかなか日本では出てこないような発想で、純粋に面白いと感じます。今回の件がうまく行けば、先例として、今後の参考になるかもしれません。


また、このBitfinexですが、今回の盗難事件を受けて既にFBIとも連絡をとっており、なおかつ、ビットコインを取り戻すために、盗難にあったビットコインの5%(6,000BTC・平成28年9月2日現在で約3.5億円相当)の懸賞金をかけるとのことです。果たして犯人検挙には至るのでしょうか?


今後の動向に注目です。