ビットコインですが、9月に入り、一旦上昇傾向に向かい、一時、1BTC=120万円を超えるに至りましたが、現在、下落して、1BTC=106万円前後(2019/09/23※)で推移しています。

注記 この記事を書いた923日時点では、この金額だったのですが、メルマガ発行日時点(2019/10/7)では、1BTC = 83万円ほどに下落しているようです。

 

下落の一因としては、アルトコインが急騰し、アルトコイン側に資金が流れているといった報道もされています。また、直近では、米国において、ビットコイン先物取引が開始されたと報道されていますが、相場への影響は小さいようです。

 

さて、最近何かと話題の、Facebookの提唱する仮想通貨Libraですが、最近は、フランスとドイツが、概要、

 ・Libraは、リスクに適切に対処できているとはいえない

 ・欧州中央銀行が、公的なデジタル通貨に取り組むよう、働きかけるといった共同声明を出しました(https://g8fip1kplyr33r3krz5b97d1-wpengine.netdna-ssl.com/wp-content/uploads/2019/09/Joint-statement-on-Libra-final.pdf)。

 

前回のメルマガでは、中国が、デジタル通貨を発行しようとしている、といった話をしましたが、フランスやドイツも、似たような考え方を持っているようです(Libraに対抗すべく、国レベルでの仮想通貨を発行する、という方向性)。ただ、欧州中央銀行、という話となると、フランスとドイツだけの問題ではなく、EU全体の話となり、EUレベルで話し合う必要があろうかと思いますので、もしやるにしても、すぐに実現できる、ということではないように思います(また、EUは、現在、イギリスのEU離脱の問題を抱えており、なかなか、それどころではない、ということもあるかもしれません・・・)。

 

個人的には、EUが仮想通貨を発行するというのであれば、それはそれで、どうなるか、見てみたい気持ちもあります。ただ、Libraを批判している間に、前回メルマガでご紹介した中国の電子通貨が世界を席巻してしまう、ということでは、何のためにLibraを批判したのか分かりませんので、そういったことにはならないように、注意する必要があるのではないかと思います。

 

また、Libraは危険だから、ということで、自分たちで仮想通貨を作るとしても、果たして、本当に国が主導して、Libraより安全なものができるのか?といった疑問も湧いてきます。さらに、安全を意識するあまり、全く使い勝手の悪いものや、民間企業が発行している電子マネーとあまり変わらないものができた、というのであれば、本末転倒になってしまいます。このあたりは、具体的な話が出ていない以上、分からない部分ですが、個人的には懸念点です。

 

いずれにしても、今回のLibraのプロジェクトは、少なくとも、アメリカ国外にも相当のインパクトを与えている印象を受けます。Libraを起爆剤として、今後、各国の通貨の電子化がトレンドになってゆくかもしれません。例えば、「電子ユーロ」のようなものができ、電子化されたユーロをスマートフォンなどで(ビットコイン同様に)保管でき、それを、インターネット経由で、直接、第三者に送金できる、といった仕組みができるのであれば、Libraの計画は不要になるかもしれません。また、「電子ユーロ」の使い勝手が良ければ、ユーロ圏以外の国でも「電子ユーロ」が普及して、その国の通貨にとって代わり、それを黙って見ていられないアメリカとしては、「電子米ドル」のようなものを発行する、などと、かなり妄想じみた話になりますが、場合によっては、そういった激動の時代を迎えるかもしれません(もちろん、計画倒れになるかもしれませんが。)。

 

近々、G7の作業部会が、(実質的にはLibraへの規制を主眼に置いた)規制に関して最終報告を出すこととなっていますが、それと合わせて、各国の「通貨の仮想通貨化」についても、注目してゆきたいです。